欧州のEV戦略は「ブラック魔王」で読み解けるへの反論

国沢光宏氏が掲載した「ブラックサタン」への対抗キーワードの記事でしょうか。
マツダの支援でしょうか、安易なタイトルすぎますね。ブラック魔王は英語で「ブラックデビル」となります。
アメリカのアニメ「チキチキマシン猛レース」で、本国では「Wacky Races:ワッキーレース」であり、主人公の正式名は「ディック・ダスタードリー」です。「ブラック魔王」は日本独自の名前です。アニメ上はパープルな容姿や悪巧みのレベルは、ブラック魔王ほどではありませんね。

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00240/032500004/
上記記事への反論です。

日本は「化石賞」の実態

 現在欧州各国政府は「地球環境の改善は待ったなし」と口を揃えて言う。そして2030年から40年あたりにかけて、ガソリンエンジン廃止を目標に据えている。揚げ句に日本に対しては、不名誉にも「化石賞」などという当てこすりをする始末である。

まんま、その通りであって、過去の栄光そのものです。

欧州の優遇税制とマツダはスルー

 欧州は自らの不作為をカバーせざるを得なくなり、やむなくEURO6規制(2014年9月~)で、ようやく日米並みのNOxとPMの規制を追加したのだが、元よりそれだけの技術を積み上げて来なかった欧州の一部の自動車メーカーは、急激な規制強化(NOxで6割減)に追いつけなかった。

日本に比べて規制は緩いものの、EUも規制を実施しており、排出量自体は下がっています。
EUは、ディーゼル車に対する優遇税制が問題でディーゼル車を売りまくり、台数が増加したのが要因で、規制未達が原因ではありません。

クリーンディーゼルとして欧州車を日本でも売り出し、マツダが強いディーゼルは文中にでてきませんね。(ここはマツダ提灯のためスルー)

EV切り替えは、HVが主役でないから

 ということで頼みの綱だったディーゼルを、自らの不正でお家断絶状態に追い込み、困り果てた欧州は、本当はハイブリッド車(HV)に進みたかったのだが、こっちはトヨタの特許で身動きが取れない。やむを得ず、育成段階にある次のエースを緊急登板させた。それがEVだ。

不正は、VWだけである。イメージの回復はVWだけが必要であり、欧州全体は全く関係ない。
池田氏は、毎度HV優位のトヨタ説を唱えるが完全な誤り。
欧州各社も昔からHVモデルを市販しており、結果、HVに未来は無いと早々に見切りを付けている事実を知らないのだろうか。実際、トヨタと提携したBMWはトヨタ製HVの技術など不要として、BMW製EVを早々に市販している。

欧州のEV切り替えは、EV市販の体制が整ったから

EV化は、不正問題のVWのみ実施すれば良いが、欧州全体での実施は、EV化への体制が整ったからに他ならない。現に欧州EV比率は、2020年度以降、急カーブを描き、トヨタEV出遅れ論は現実のものとなった。

燃料電池(FCV)

そして2014年に、なんとトヨタが、世界初の量販FCVとしてMIRAIを発売した。これが史実である。

2006年にBMW7シリーズ水素自動車が生産され、日本でもイベントを実施の事実を知らないようです。これが自動車評論家の知識でしょうか。
https://archive.unu.edu/zef/event%20files/Yamane%20Ken.pdf
インフラ問題など、欧州でも水素よりもEVを先行させた経緯も知らないのでしょうか。毎度、トヨタ提灯ありきの内容になるようです。

オフセットクラッシュ

日本も1993年にはこの安全基準を策定し、数年でキャッチアップに成功した。ドイツがこの分野でリードできた期間はごくわずかだった。

トヨタGOAボディや自動車保険への影響など、安全性の高まりは、むしろ日本のユーザーにとって感謝すべき内容です。
もともと、欧州車の安全神話は昔からあり、「ごくわずか」は池田氏の認識だけと思います。

ディゾット

 従来のオットーサイクルでは不可能なほど薄い混合気を燃やすことができるため、CO2排出で有利になる。しかしこの技術も結局日の目を見ることがなかった。そして結果的に実用化まで持ち込んだのはマツダで、現在それはSKYACTIV-Xとして市販されている。

ベンツを貶し、SPCCIと名前を変えて、全く別物のマツダスカイアクティブXを提灯する池田氏。
マツダ提灯の典型が、ここでも出てしまいました。

ダウンサイジングターボ

これこそが画期的なCO2抑制策だと喧伝されたのだが、大きな欠点がひとつあった。このエンジンは高回転まで回すと、CO2排出が激増するのである。

ところが、ここでエンジンのテスト方法にワールドワイドな統一規格が策定される。それがWLTPであり、日本の法規上使えない超高速域をカットした基準が日本式のWLTCである。この新規格では、従来と桁違いの高負荷加速がテストモードに組み入れられ、高回転を避けて通れなくなった。その結果、ダウンサイジングターボの苦手な領域が露わになってしまった。こうして、新時代の技術であったはずのダウンサイジングターボは一時の勢いを失い、どうも廃れていく気配である。

毎度おなじみ、ダウンサイジングターボ下げ論調です。
ダウンサイジングターボ主流の欧州規格が、先行(2009年/Phase1)しており、欧州車に自ら不利なWLTPを規格することなど有り得ません。
日本独自のJC08ガラパゴス規制から、WLTC導入で、40.8キロのプリウスが大幅にダウンしたのを見れば、WLTP/WLTC導入で被害を受けたのはトヨタHV車の事実を知らないのでしょうか?
日本車でダウンサイジングターボが増えている実情を見れば、ダウンサイジングターボ不利が不利ではなく、明らかにターボ軽視なマツダ提灯が背景にあります。

まとめ

VW不正という部分的な事象をピックアップして、欧州全体を「ブラック魔王」としての全体論で語る、いつもの記事内容になっています。
結果、トヨタEV出遅れ擁護、マツダ提灯が散見され、説得力に非常に乏しい偏った内容は、毎度おなじみです。

せっかく日経ビジネスの掲載されているのですが、経済論的にも自動車論的にも非常に偏った記事内容となっており、「訂正履歴」などを含めて、掲載元の客観的なチェックが全く働いていないと思う内容です。

池田直渡氏
スポンサーリンク
シェアする
査定君のくるま情報