WLTPとは?燃費悪化で絶体絶命のハイブリッド車プリウス

2018年度から新燃費測定方式WLTP

2018年度からの新燃費測定方式が実施されるます。
2014年に日本も加わった国連の作業部会が取りまとめた国際基準です。
「実態とかけ離れている」との批判を受け、上記の基準に則り、国土交通省が基準を改正します。
市街地か高速道路などの条件毎に燃費を測定することになります。

2007年度からの現実乖離・JC08モード燃費

2007年度の「JC08モード」の燃費測定方式は、実態の燃費とはかけ離れた日本独自のガラパゴス・メーカー言いなり燃費方式です。

この特殊方式用に日本のハイブリッド車や軽自動車が、スペシャル燃費を叩き出す結果となっています。プリウスなどは40.8キロ/Lという現実乖離の数値をカタログに堂々と掲載するなど、ユーザーの混乱を招く結果となっています。

実際、アメリカの燃費測定方式では、23キロ/Lとなります。

JC08からWLTPへの変更点とは

  • 平均速度アップ
  • 最高速度アップ
  • 走行時間と距離が増加
  • アイドリング時間が減少
  • コールドスタートのみ
  • 加減速の増加
  • 試験車両の重量増加

ハイブリッド車は燃費向上としては有効であるのはJC08の異常な環境下であるのも事実です。
一般的な走行条件下では重たいハイブリッド車はマイナスに作用します。
高速域ではバッテリーの電源をすぐ使い切ってしまいHV車のメリットはデメリットに変化します。
結果、欧州ダウンサイジングターボ車とプリウスが同じ20キロ台という結果が米国で見られるのです。

ガラパゴス化を助長するメーカーと国

日本自動車工業会は公式パンフレットで「実燃費はカタログより平均2割悪くなる」と説明しています。
ということが、予め判明しているのであれば、ユーザーが混乱するとは思わないのでしょうか?
実際のプリウス燃費が20キロ台前半であれば、実燃費はカタログより平均3~4割悪くなるのです。

このようなハッタリ燃費をカタログに掲載してハイブリッドを神格化することが、ガラパゴス化に繋がったのです。
実際に海外では、プリウスの燃費が良い数値をマーク出来ず、ダウンサイジングターボに対して、イマイチなパフォーマンスに終わっています。

ジャーナリストの誤記事がガラパゴスを助長

燃費のウソとホントと詳細
この数週間、自動車メーカーの燃費不正問題に話題が集中しているが、その議論に関して混乱が見られるのではと感じている。なぜカタログ燃費と実燃費が乖離しがちなのか、この点も整理したい。

JC08モードにと、徐々により現実に近い形の運転パターンに改められてきてはいる。

JC08は適正な燃費だというような、ジャーナリストとしてあり得ない内容を堂々と書いています。ジャーナリスト視点で言えば、ユーザーにとって悪影響でしかないJC08を賛美するなど全く有りえない記事です。

メーカー、国、団体、ジャーナリスト一体の日本車ガラパゴス化

少なくとも大メーカーのハイブリッド施策を延命させるためにJC08モードは最大限の効果を発揮したと思います。

結果、ノーマル車両に比べて30万以上高いハイブリッド車が売れに売れたのです。
このハイブリッド比率が突出して高いのは日本車だけです。

それ以外の欧米では、ハイブリッド車の燃費効率の悪さとコストが見合わない点に気づき、HVを捨てて、より高効率なPHVやEVへシフトしています。
欧州のPHVやEV車は、すでに日本のPHV/HV車を凌駕する市販化ラインナップになっており、池田直渡氏の記事のような採算度外視なコストではありません。
勿論、それらはコストとしてペイ出来る範囲内で販売しつつ、主力車両はNAエンジンを捨ててダウンサイジングターボへシフトしています。

日本では、NAエンジンのダウンサイジングターボ化が遅れた理由としては、ハイブリッド重視の政策(JC08)による悪影響です。
その結果、日本市場特有のガラパゴス化が発生し、池田直渡氏のような誤記事が出てくる結果となったのです。

WLTPでダウンサイジングターボは影響無し

特に欧米主体で発案された規格であり、もともと表示燃費は現実に近い測定方式です。
欧州が強いダウンサイジングターボの首を自ら絞めるような測定方式ではありません。

ダウンサイジングターボに対して、「従来のターボ価値観」で語る記事がネット上に見受けられますが、全く意味不明です。

  • 多段ATによる徹底的な低回転でのシフトアップ
  • 直噴ターボは1000回転台からの最大トルクを発生

例えば、「3リッターNA+6AT」 → 「直噴2リッターターボ+8AT」のケースで言えば、
日本の大渋滞路で「3リッターNA+6AT」が燃費で勝利することなどあり得ないのです。
WLTPは、日本の渋滞シーンにおいて、ダウンサイジングターボの影響は軽微なのです。

実際にホンダ車は1.5リッターのダウンサイジングターボ搭載車両を増やしており、HVとターボの二本立てという先を見通した戦略となっています。

WLTPでダウンサイジングターボが悪化するという誤記事

2018年に乗ったクルマ トヨタの「責任」とスズキの「義務」
この1年間に試乗したクルマで、特筆すべきクルマが6台ある。今回はトヨタのクラウン、カローラ・スポーツと、スズキのジムニーについて言及する。

ちなみにベストバイはハイブリッド。カローラに限らず、ダウンサイジングターボは、やはり限られた用途向きであって、あらゆるシーンで能力を発揮するものではない。過給によって低速トルクを上げ、燃費の良い回転数を多用して巡航燃費を稼ぐものだ。そのモードを外れると燃費がガタ落ちする。筆者には新燃費基準(WLTP)の時代を迎えるに当たって、そろそろ終わりを迎える技術に見える。

日本では世界基準燃費の導入が遅く、WLTP規格はダウンサイジングターボの欧州で生まれたものです。まるで、日本で採用した結果、衰退するような誤った内容です。

  • WLTP規格は欧州発案
  • ダウンサイジングターボも欧州が主体
  • 自ら不利になる燃費規格を欧州が継続する事は有り得ない。
  • 日本は遅れて採用。すでに採用済の欧州で廃れることなどあり得ない。
  • 直噴ターボと多段ATは、従来エンジンよりも加速が良く、無駄にエンジンを回さない。小排気量化は、高速域でも燃費に貢献します。

プリウスHVは高速域では単なるNAエンジンとなり、高速域では1.8Lという排気量が大きいエンジンです。一方ではダウンサイジングターボは1.2Lです。トルクが増大し高速域でも燃費の良い回転数を多用できます。少なくともWLTPの実用域では十分なトルクを発生します。
欧州メーカーも含めた実用的な燃費数値でWLTP化のデメリット受けるのは日本のハイブリッドや軽自動車なのです。

池田直渡氏
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