
2025年に新型CLAはメルセデス・モジュラー・アーキテクチャ(MMA)プラットフォームを採用しBEVとMHEVの両方が選べます。装備、価格も大幅にアップした今後のメルセデスの方向性を解説します。
新型CLAはBEVに加え48V-MHEVもある
CLAのボディサイズ
末尾Aという末っ子モデルにも関らず、Cクラスを超え、幅は堂々たる1850mm超え。
全長は初代Eクラス(W124)の4740mmに迫るサイズ感です。
グリル・ライト・テールなどに最新メルセデスのデザイントレンドが感じられます。
- 全長:4723mm
- 全幅:1855mm
- 全高:1468mm
- ホイールベース:2790mm
CLAのBEVパワートレイン
- 800 ボルトのアーキテクチャで急速充電時の高速化、効率アップ
- バッテリー容量:85kWh
- CLA 250+:最高出力272ps/最大トルク335Nm
- CLA 350 4MATIC:最高出力354ps/最大トルク515Nm
CLAのMHEVパワートレイン
- 1.5リッター直列4気筒ターボエンジン
- 48Vマイルドハイブリッド:最高出力22kW/最大トルク200Nm
- 48Vリチウムイオンバッテリー容量:1.3 kWh
- CLA180:最高出力136馬力/最大トルク200Nm
- CLA200:最高出力163馬力/最大トルク250Nm
- CLA220:最高出力190馬力/最大トルク300Nm
第4世代MBUX(Mercedes-Benz User Experience)搭載
この新世代は、Microsoft と Google の両方の AI 機能を統合した史上初の車載インフォテインメント システムとなっています。
Eクラスで助手席にもディスプレイが搭載され、上位モデルだけの装備かと想定していましたが、CLAにも搭載されたことで、上位モデルの存在価値が問われる状況です。
メルセデス・モジュラー・アーキテクチャ(MMA)の方向性
CLAのプラットフォーム(MMA)
- メルセデス・モジュラー・アーキテクチャ(MMA)プラットフォームを基盤に開発
- BEVのフルバッテリー搭載版が先行投入
- 48Vマイルドハイブリッド+1.5L直噴ターボ、8速DCT搭載版を追加
- BEVとICEの共用プラットフォームとなっています。
BEVとMHEVが選べる
同じボディ、スタイリングで、BEVとエンジンを選べることは、デザイン的な抵抗感も少なく、BEVへのスムーズな移行を狙っているのでしょう。
EQ系の行き過ぎたスタイリングやメルセデス製BEVの販売が低迷していることも要因として大きいでしょう。
- EQ系のBEV専用プラットフォームとの完全棲み分け方式を廃止
- エンジンとBEVとの共用モデルとすることで、コストダウンを図る
- 今後、EQ系のBEV専用モデルが廃止される可能性もある
コストダウンの観点でBEVとICE共通モデルが王道か
BMWがノイエクラッセとしてBEV専用モデルを登場させてきましたが、現行モデル(BEVとICE共有モデル)が販売好調である点を考えると、共有・共通モデルを本線として切り替える可能性もあります。
現行・旧型モデルが古臭く見える装備内容
ダッシュボードが全面一体化した大型ディスプレイパネルのMBUXは、現行Eクラスよりも近未来的です。これが、エントリーモデル相当のCLAに搭載されてしまうと、すべてのメルセデス上位モデルが古臭く見える、霞んでしまう勢いです。
最新装備はSクラスから反映する流れに逆行
現行Eクラスなどで、最新のデザイン、最新装備のトレンドなど、新しいメルセデスの方向性は予想されていたものの、末っ子CLAに搭載されてしまうのは問題でしょうか。
今後、上位モデルへもマイナーチェンジで大幅なリニューアルとなる可能性もあります。
ただし、直近でマイナーチェンジしたモデルは、旧世代のまま刷新できないでしょう。
価格も大幅アップ
CLA180のエントリ―モデルでも800万超えと予想され、円安の日本市場でもCクラスを超える価格帯に突入する可能性が高いです。
CLAのボディサイズも日本市場向けには、十分なサイズ感であるため、比較すべき点は8速DCTと上位モデルは9速ATぐらいの差に留まります。これでは内外装で古さが隠せなくなった上位モデルへの購入動機が一気に弱まる可能性が高いでしょう。
最新装備をエントリーモデルから搭載することの弊害
- 上位モデルの装備が一気に古臭く、チープに見える
- 上位モデルのフルモデルチェンジ、マイナーチェンジ待ちの買い控えが発生
- 旧型、現行モデル中古車の値崩れが発生
- 特に現行CLAやAクラスの新車・中古車の相場としては大きな影響
スタイリングや装備が気に入って購入する分には問題ありませんが、気に入らないタイミングでの購入は、後悔する可能性も高いです。
最新メルセデスの動向、フルモデルチェンジのスケジュールなどを把握し、失敗しない購入計画が重要です。
新型CLA登場よるICEとBEVの方向性:まとめ
- メルセデス・モジュラー・アーキテクチャ(MMA)プラットフォームを採用
- BEVと48Vマイルドハイブリッドの電気とエンジンと両方が選べるモデルに
- ダッシュボード全面がディスプレイパネル(オプション)となる充実度
- 末っ子モデルへの最新装備・トレンドが満載であり、上位モデルが霞んでしまう下剋上
- EQシリーズの低迷により、今後のメルセデスの成否が問われるターニングポイントとなるモデルが新型CLAです。

