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ソニーとホンダのAFEELA(アフィーラ)はダサいのか失敗か

査定君
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ソニー・ホンダモビリティの新EVブランド、アフィーラの主要諸元が明らかになるにつれダサイ失敗の声が聞かれます。これは、本当でしょうか。その実態に迫ります。

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AFEELA(アフィーラ)の概要

2023年1月4日:ソニー・ホンダモビリティは新ブランド「AFEELA」(アフィーラ)を発表

AFEELAプロトタイプの特徴

  • GoogleのAndroid Automotive OS (AAOS)搭載
  • フロントグリル部分に「Media Bar」を搭載し、メッセージを伝える事が可能
  • ソニーが持つセンサー技術とHondaの安全技術、インテリジェント技術を統合したAD/ADAS/ViTによる世界最高水準の支援システムを提供
  • ADとは自動運転(Autonomous Driving)
  • ADASとは先進運転支援システム(Advanced Driver-Assistance Systems)
  • AIは深層学習モデルであるVision Transformer(ViT)を採用
  • 米Qualcomm Technologies(クアルコム・テクノロジーズ)の「Snapdragon Ride SoC」を演算に利用
  • 車内外に計45個のカメラ、センサーを搭載
  • 最大800TOPSの演算性能を持つECUを搭載(最新テスラの5倍以上のスペック)
  • 特定条件下での自動運転機能レベル3を目指す
  • 市街地等での運転支援機能レベル2+を開発中
  • EpicGamesのゲーミングテクノロジーを用いた新しいユーザーエクスペリエンスの提供
  • Microsoft Azure OpenAI Service を活用した対話型パーソナルエージェント
  • ポリフォニーデジタル(PSグランツーリスモ)との協業
  • OTA(Over-The-Air)無線アップグレードおよびリモート診断技術

AFEELAプロトタイプのスペック

  • 全長:4,895mm
  • 全幅:1,900mm
  • 全高:1,460mm
  • ホイールベース:3,000mm
  • 駆動方式:AWD(前後モーター搭載)
  • 乗員人数::5名
  • タイヤサイズ:245/40R21(フロント)、275/35R21(リア)
  • サスペンション:ダブルウィシュボーン(フロント)、マルチリンク(リア)
  • バッテリー容量、モーター出力:非公開

市販EVモデル、今後の予定

  • 2025年前半に先行受注を開始予定
  • 2026年春に北米から開始予定

VISION-S 01/02(ソニー製)の概要

VISON-S (左01_セダン、右02_SUV)

AFEELAは、ソニーのIT技術とホンダの車両技術を統合したモデルと言えそうです。

VISON-S 01/02プロトタイプの特徴

  • CMOSイメージセンサーやLiDARなど全40個のセンサー
  • 周囲360度を認識・把握して安全運転を支援
  • 外部環境の状況変化を捉え、HMIシステム(ヒューマンマシンインターフェース)と連携
  • 立体的な音場を実現するシートスピーカー
  • 「360 Reality Audio」に対応したストリーミングサービス搭載
  • 車室内の前方パノラミックスクリーン
  • リアシート各席にはディスプレイ装備
  • 映像配信サービス「BRAVIA CORE for VISION-S」搭載
  • 自宅のPlayStationにリモート接続してのゲーム体験やクラウド経由でストリーミング
  • ADAS(運転支援機能)として、自動運転の「 Level 2+」の機能検証中

O/Sはアンドロイドを搭載

ソニーのプレイステーションO/Sではない

SONYのプレイステーションで培ったハード・ソフトウェアの技術がそのまま転用されていることを想像していました。しかし、アフィーラのオペレーティングシステムは、GoogleのAndroid Automotive OS (AAOS)が搭載されており、期待したソニー製ハード・ソフトで動く自動車のイメージは、期待外れに終わった感です。

マイクロソフトの参画による搭載部位とは

Androidを搭載していますので、対話型AIについては、「OK!google」に含まれる機能をそのまま利用するのみです。
対話型AI機能については、アプリケーションとして、マイクロソフトが提供している「Azure(アジュール)・OPEN AI SERVICE」活用しているのみ、と思われます。

よって、ホンダ・ソニー体制における、マイクロソフト参画による協業範囲は、会話AIの限定された分野に留まると判断されます。

アジュール・オープンAiサービスとは

マイクロソフト社がクラウドサービスとして提供しているAzure上のサービスとして、ユーザーの好みに合わせて車の機能を自然言語で操作できる対話型AIの事を指します。

自動車イノベーションの加速 | Microsoft Industry

電気大量消費なのか

一部評論家にて、電気食いとの論評がありましたが、本当でしょうか。
据置型、ポータブルゲーム機の省電力化も実施してきたソニーですから、後続距離を短くするほどの大量電力消費を行うような、レベルの低いシステムではないでしょう。

バッテリーマネーメントでは、すでにホンダeが市販化しており、室内装備の消費電力量も許容範囲でしょう。

ホンダの自動運転技術はどうなるのか

すでに、ホンダレジェンドでは自社製の自動運転技術を実用化(部分的レベル3)しています。

  • ホンダセンシングをベースとした自動運転技術をそのまま流用
  • レジェンドに搭載された部分的レベル3の発展形

自動車の基本運転機能は、ホンダ製の機能が採用されていると推測されます。
ただし、この機能(高速道路に限定)に200万、300万も出す価値は一切ありません。
自動運転レベル4を目指すべきとのメディア意見もありましたが、それもコスト次第です。
ユーザーが求めているものは、ソニーらしさと妥当なコストとのバランスです。
日本製家電にありがちな、開発者のコダワリ過ぎた高付加価値機能など、ユーザーは一切求めていないのです。

ソニー技術はどこにあるのか

  • 自動車の基本構造:ホンダ製
  • 自動運転部分の基本技術:ホンダ製
  • エンターテイメントのO/S:Googleアンドロイド
  • 稼働するアプリ:ソニーの技術、マイクロソフトのAzure機能利用
  • ライブオーディオプラットフォーム:TuneIn(米国サンフランシスコ)を採用

今後のBEVで重要な要素となるオペレーティングシステムが、Androidに牛耳られ、アプリも、サードパーティを採用し、すでにボルボなど各社も採用されたものであり、先進性もカケラもありません。
ユーザーがカスタマイズできる点がメリットとしたメディアもありましたが、Androidベースの中での話です。どのメーカーでも程度の差こそあれ、どこでも出来ます。メリットでも何でもありません。アプリとしての機能やゲームとしての差別化、メリットなど僅かです。

技術的な先進性が感じられない

蓋を開ければ、ソニーOSでなくアンドロイドOSでした。

アップルカー相当の「ソニー・プレイステーション・カー」をイメージしていましたが、中身は単なるGoogleアンドロイドであれば、メリットとして掲げる点は、他社BEVと何ら変わらないように思えます。
褒めたくはありませんが、中国製スマホメーカー製BEVの方が、AndroidベースのOSカスタマイズ版を提供しており、車載領域においての独自性演出も、遥か先を進んいると考えられます。

ソニーPS5は業界のベンチマークだが

PS5並みの「3Dグラフィックス」体験が、車内で体験でき、そこに100万円以上の対価を払う価値があるかと言えば、微妙でしょう。
レクサスLMの後席用大画面モニターにPS5を繋ぐ方が、満足度は高いでしょう。

問題は航続距離と価格

近年のBEVは、大量のバッテリーを搭載するため、セダンでも車高アップ、SUV化が欠かせない状況なっています。テスラ・モデル3より、一回り大きいサイズ感のアフィーラですが、コスパや航続距離がライバルに劣るようでは、購入動機となりません。

ハイテク満載装備で売れた日本製テレビは過去のものとなり、プレステゲーマーを引き付ける魅力があっても、販売価格一千万越えでは売れないでしょう。

プレステのようにハードでは儲けないような戦略的なビジョンがないと、デザイン面、性能面、価格面の全てにおいて、埋もれてしまう可能性が高いでしょう。

1千万超えなら早々に市場撤退する流れ

ボディサイズは、アコード相当のEセグメントであり、500~600万レベルのアコードに対して、BEVのエクストラコスト100万上乗せとして、700万スタートあたりが、ユーザーから見た価格性能比の許容ラインです。
外観もエンターテインメント機能も、ライバル車と比較して、特に突出した部分は余りありません。
仮に1000万超えの価格で登場で登場した場合、たった3年で生産中止を迎えたホンダeの「二の舞になること確実」と言えます。

ホンダeの生産中止がダサイ・失敗の原因
コンパクトBEVとして、デザインも斬新なホンダeは、たった3年で生産中止となりました。「HONDA e」の失敗は、何が問題だったのか、中古車は買いか、実態を解説します。

外観デザインがダサイのか

  • 尻下がり
  • 6ライト
  • 一文字グリル、一文字テール、目新しさゼロか

すでにクラウンに採用され、失敗デザインの烙印が押された外観では、日本人ウケしないでしょう。
また、テスラや中韓車EVなどで、すでに斬新なデザインが採用されており、AFEELAを見ても目新しさが一切感じられない点がポイントです。

致命的にブサイクな箇所は一つもない

ただし、コンセプトカーを見る限り、拒否感を示す「離れ目、タレ目、小さい目」や醜悪なディーテールはなく、JMSショーでもブサイク感は無かったと思います。
全てにおいて、目新しさは無い、無難な未来EVカーデザインです。
デザイナーが「やらかした」「突っ走り過ぎた感」「暴走し過ぎ感」もなく、可もなく不可もなくというデザインです。
このまま市販しても「カッコ悪い」との烙印を押されるような、近年のホンダ車とは明らかに異なるイメージであることは間違いないでしょう。

ヒュンダイ・アイオニック6よりマシ

この「ugly」なデザインが、すでに市販化されていることを考えれば、アフィーラが端正なデザインに見えます。

SUVでなくセダンがNGなのか

AFEELAは、セダンだからダメだとの意見もありましたが、SUVの02コンセプトも発表済あり、SUVは、いつでも出せる状況と考えられます。

2024版アフィーラは、より洗練された

2026年の市販化に向けて、2024年版のアフィーラは少しづつ進化しているようです。例えばサイドミラー、フロントグリル、前後バンパー形状、フロントリヤのランプ位置のバランスをあるべき黄金比率へ、軌道修正してきています。コンセプトモデルでは、やや違和感のあったデザインから、車としてあるべきデザインにアップデートされています。

今回のデザイナーの力量はさすが

コンセプトカーのデザインに対しては、酷評メディアもありました。

  • 評論家が批判するほどデザイン面で致命的な欠点は見られません
  • 特にセダンがマイナス要因ではなく、別のSUVコンセプトカーでの発展形も望めるでしょう

今回の2024アフィーラは、新クラウンセダンよりもカッコ良く見え、個人的には悪くないと思います。フィットやステップワゴンというデザインで屋台骨をコケさせた同じメーカーとは思えない出来です。これは、ソニーとホンダのデザイナーによる、どちらか?の成果なのでしょう。結果的に良い方向となりました。
ただし、昨今は、LED一文字デザインの車が増えてきており、一目見ればアフィーラだ!という個性的なワンポイントが欲しかったと言えます。

実質200キロも走れないホンダeと比べて、ライバル並みの航続距離性能を備えてくるとすれば、この内容で、Eセグメントのアコードやクラウンの100万アップ程度に収めることが必須要件です。

最新のソニースマホは、すでに時代遅れ感

中華ハイエンドスマホに比べて、性能面で劣り、非常に割高感のある、ソニー製スマホ(エクスペリア)です。一部ハイテク製品では、トップレベルの魅力が無くなったのがソニー製品です。

エンターテイメント性能や自動運転性能が優れていようが、そこにプラス200万、300万を出すユーザーは一部のファンだけです。開発者の自己満に終わるパターンの多いホンダ車において、不安要素は価格設定が一番のポイントとなるでしょう。

2代目NSX、ホンダeはマーケティングの失敗

莫大な開発費を掛けて全く売れなかった2代目NSX、ホンダeなど、性能と価格とのギャップが招いた失敗車が目立ちます。ホンダ車の成功事例を振り返れば、売れるマーケティングの答えは出ているのですが、開発陣は必ず暴走してしまうようです。
ソニーのマーケティング分野のノウハウを生かし、アフィーラが二の舞となることは避けたいところでしょう。

川西社長談

同社が開発中のEV「AFEELA(アフィーラ)」ではモビリティー(移動手段)ならではのエンターテインメントの提供を目指すことを意識しているとし、「車の制御に密接する部分であればあるほど慎重にやらなければいけないが、例えば走行モードといった車の乗り味をさまざまに変えられるようにすることも1つのエンターテインメントだ」とした。

今後の拡張性を意識し、高いハードウエアを採用済との事です。
しかし、エンターテインメント機能など欧州車も中国車もすでに実現済であり、このあたりAndroid先行市販組や独自OS採用組に後れを取っていると言えます。

ユーザー不在の価格設定(1400万スタート)

エクステリアもインテリアは新しさを感じますが、スタートダッシュの予約受注を消化しきったあとは、超低空飛行になる事が予想されます。

ライバルに劣る性能、誰が買うのか

  • 装備やカラー設定の異なる「AFEELA 1 Origin」「AFEELA 1 Signature」の2トリムを展開。
  • 価格は特定の機能と装備の3年間無料サブスクリプションを含み、
  • Originが8万9900米ドル(約1400万円)~
  • Signatureが10万2900米ドル(約1600万円)~

航続距離300マイル(482キロ)ってどうよ

BEVで一番肝心な航続距離は、今となっては普通レベル以下です。
「全固体電池搭載で、1000キロ」などであれば、価格的な納得感も得られるのですが、現時点、アピールポイントに欠けるスペックと1400万のギャップに消費者が付いてくるのか心配です。
ライバルに相応しい装備を付けると1600万超えともう話になりません。

公表スペック(2025/1)

  • ボディサイズ:全長4915×全幅1900×全高1460mm
  • 電池容量:91 kWh
  • アメリカEPA航続距離:482km(目標値)

ソニー・ホンダのAFEELA1はダサいのか失敗か:まとめ

まとめ

  • 内外装、スペックについて、1400万の価値があるかと問われれば、かなり微妙
  • テスラモデルX、ポルシェタイカン、EQEなどの高級BEV価格帯でのアドバンテージ無し
  • CPUはクアルコム製、O/Sはアンドロイド採用で、他メーカーに比べたソニーオリジナル感・先進性は全くありません
  • 自動運転性能が、レジェンドレベルの発展形なら、ライバル他社に比べ性能的アピールは微々たるものです。むしろ50万、100万の価格アップなら、要らない装備の筆頭であり、オプション装備とすべきです。
  • テスラの北米充電規格(NACS)を採用で、チャデモは、さらにガラパゴス規格へ

ホンダ協業のPHEVなら市場評価も全く違ったはず

BEVの欠点を補う、ホンダ製の発電特化エンジンを搭載していれば、ホンダファンを取り込むことにも繋がったでしょう。しかし、今回のアフィーラは、強豪BEVライバルとの比較ダメ出しが溢れる事でしょう。
内燃エンジンメーカーとの協業にも関わらず、BEV一択のパワートレインが最大の敗因でしょう。

  • アピールポイント:BEVの欠点を補う発電エンジンがあれば市場評価は違った
  • エンターテイメント機能:認めたくないが、すでに中国製に劣る
  • ゲーム機能:PS5をHDMI接続で十分
  • 自動運転機能:ライバル以下(誰も望んでいない)
  • BEV:ライバル以下(誰も望んでいない)

1400万スタートで失敗確定!

あの2代目NSXは、2000万超えの価格設定で、BMW i8よりも売れずに早々に生産中止となりました。アフィーラ1は、2代目NSX同様に性能と価格、ブランドバランスがミスマッチの典型例です。
ライバルや市場を全く研究しない、技術者優先の車は、NSXで懲りていないようです。

日本のメーカーがBEVを作ると、この価格になってしまうという、失敗事例を全世界に発信したに等しいのです。(もはや性能とコスパの初代セルシオの栄光は見る影も有りません)
初期予約を消化後、販売低迷となることが容易に想像でき、ホンダ・ソニーファンとしては悲しい運命を迎えそうな「まとめ」とします。

ホンダ
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