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スカイラインが不人気で売れない車の理由

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査定君
査定君

セダン不人気の流れは止まらず、スカイラインも少量販売車種の筆頭になってしまいました。
不人気車、売れない理由を解説します。

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従来のスカイライン・セダンの変遷

箱スカ、ケンメリ、ジャパンと往年のスカイラインが日産の顔となりました。
写真は7thスカイライン(大型化し見栄えも立派で営業的にはそこそこ成功モデル

R30、R31、R32、R33、R34と営業現場でのセダン売れ行きとしては、大型化を望む声がありました。クーペモデルとしては、運動性能向上から小型化が求められ、ボディサイズでは小型化、大型化を繰り返す迷走が見られます。

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一方でライバルトヨタもマーク2、チェイサー、クレスタ3兄弟の強力なツインターボでスポーツセダンの人気を確立しました。
ランエボやインプレッサといった安価で高性能な4WDセダンの登場もあり、スカイラインは劣勢を強いられます。
SUV人気が加速し、マーク2がマークXに変わったあたりで、国内のセダン不人気が決定的になったとも言えます。

11代目のV35スカイラインからのインフィニティ化が原因

従来の日本向けスカイラインから一変し、プラットフォームやデザインを一新しました。
国内ではスカイラインイメージを捨て去り、テールランプ、車高の高いデザインやV6エンジン化などで、旧スカイラインファンの完全な離脱を招き、不人気化が決定的となりました。
しかし、メカニズムやセダンの使い勝手としては、世界基準の内容となっています。
スカイラインではない、新たなセダンのイメージで、この車を捉えれば完成度は高いようです。

開発担当、水野氏によるV35

セダンのベンチマークとしてのスカイラインを目指し、海外での評価は高かったものの、「一時的な高評価」に留まってしまったようです。
特に、国内向けとしてブランドイメージを尊重しなかった「新しいものこそ、正義」が受け入れられなかったのが敗因でしょう。

12代目のV36スカイラインでクーペ追加も人気復活せず

日本国内でV35スカイラインの不評を受けて、V36スカイラインは国内回帰することは無く、海外向けを優先したモデルとなっています。
内容的には、従来のスカイラインを意識したスポーティなイメージになっていますが、セダン、クーペの不人気と重なり、販売への貢献は無かった模様です。

13代目のV37スカイラインの高級化でファン離脱が加速

日産自動車の高級車ブランド「インフィニティ」では「Q50]というブランドは、高級車価格帯の設定です。これは、V35以降の3.7リッターを搭載し、V37では3.5リッターエンジン搭載により、上級グレードの価格帯が上昇したことです。

また、全車ランフラットタイヤを装着している点で、国内にインフィニティブランドでの販売展開はありませんが、レクサスGSやクラウンクラスの格上に購入層をシフトさせました。ライバル想定とした高級車の設定としている事です。
しかし、従来のブランド力はスカイラインのままであり、グレードによっては上位モデルの4,500万円台となってしまう点で、ブランド形成が不十分な点が挙げられます。現状のセダン不人気の中では、スカイライン・ブランドの復活はもはや厳しい状況です。

3.5Lハイブリッドやメルセデスエンジンの2.0Lターボ、400Rなど話題に事欠かないスカイラインですが、フルモデルチェンジも行わずモデルサイクルが長くなり魅力が低下しています。後期モデルは、インフィニティマークから日産ロゴに変えたことは、日本向けとして良いニュースです。トヨタマークXが絶版となりマーク2は50年の歴史を閉じました。スカイラインは、次期モデルも継続して欲しいと思います。

Q60スカイラインは不人気デザインの王道

先代Q60クーペは、日本で発売されたものの、最新Q60の日本導入は見送られているようです。

BMWの現行1シリーズのマイナー前(F20)は、ライト形状が不人気だったため、マイナー後には一新された。
不人気の原因は、逆三角形のライト形状である。
bmw-f20 さらにライト下の部分の余白が無駄に開いてしまっているところだろうか。
世界的にユーザー評価の不満が伝えられ、マイナー後は誰が見ても端正なライト形状に変わった。

この流れに似ているのが2016年型インフィニティQ60(日本名スカイラインクーぺ相当)である。インフィニティの立派なグリルを埋め込みメーカーのアイデンティティを強調する点では、昨今のレクサスグリルに似ている。
その点では、ボディサイト、テールなど最近の日産車のデザインは野心的であり、インパクトは十分にある。

skyline-q60-ng-design ただ、グリルを強調するスタイリングの使いこなし度が、トヨタは洗練されているのに対して、インフィニティはイマイチ感が漂う。
インフィニティQX30のようにSUVなら車高の高さもあり、違和感はないのだが、Q60のグリルの下部の処理に違和感を覚える。
グリルをバンパー下部まで拡大したのであれば、バンパー最下部まで延長し、バンパー下部のインテークはグリルの両サイドに持ってくるイメージが良かったではなかろうか。

当然、逆三角形のライト形状は、不人気の定番中の定番である。

ホンダの「ソリッドウイングフェイス」のフロントマスクもフィットなどの一部に限定しておけば良かったと思われます。
特にステップワゴンなど、ライトの存在感を強調するようなデザインが好まれる車まで、採用したことで売れ行き不振に陥っています。
ステップワゴンに関しては、エンジンラインナップではなく、デザインが敗因でしょう。

車の売れ行きを左右する最大の要因は、ハイブリッド車の有無でなく、デザインなのです。
過去の日本車でいえば、メーカーのアイデンティティを主張しなくても売れており、海外メーカーのマネをする必要はないのです。

日産GT-Rは、アメリカ25年ルールで高値取引

アメリカで新車販売できない車種(たとえば右ハンドルのGTR)も製造から25年経過でアメリカでも販売できるようになります。
ゲームソフトの影響でGTRは、知名度、人気度が高く中古車市場ではR32スカイラインGTRは高値取引となっています。

今後、R33やR34のGTRも高値取引が期待できるため、程度のよい中古車であれば、それまで維持・保管できると良いかもしれません。

一方で通常のスカイラインクーペやセダンの高値下取りは、全く期待できません。
なるべく早めに処分するのが、一番高く売れることに繋がります。