
5代目ステップワゴン(2015年登場)モデルの販売不振について、意見を書いてみます。2022年の新型ステップワゴンも失敗のようです。リンク追加しました。
フロントデザインの失敗で販売苦戦は決まったようなもの
過去のステップワゴンを見ればスクエアなデザインが売れ、丸みデザインが不評だったことが一目瞭然です。他メーカーの傾向を見れば、立派なフロントマスクの押し出し感が売れ線であることは、ド素人でもわかります。よって、5代目ステップワゴンの失敗は誰でも予想出来た事なのです。
失敗デザインで苦戦が予想されることが、ド素人レベルでも誰でも予想できるにも関わらず市販化へゴーサインを出すのは、過去の失敗経験を学んでいませんね。
ギリギリ許せるレベルの前期型モデューロXのフロントマスク
ホンダ「ステップワゴン」まさかの苦戦の理由
1.5Lターボが販売不振の理由なのか
軽自動車、プリウス、ドイツ車と家庭事情は様々です。ご近所同士で2リッターワンボックス同士で横並びする必然性は全くありません。
「アルファード VS ノア・ボクシー」で車格の違いをアピールするのが通例です。最近のダウンサイジング車が増えた結果、排気量を自慢する欧州車乗りの奥さんは激減しているでしょう。ベンツCクラスとEクラスという車格の張り合いであり、排気量の比較は過去の話です。
1.5Lターボエンジンを不評とする排気量大きさが正義的な価値観の認識には呆れるほかありません。
ホンダ「ステップワゴン」まさかの苦戦の理由
まさか・・・ではなく、スタイリングの不評で決まったようなものです。
ネット上の多数意見も明らかにスタイリングの不評で一致しています。
ライバル他社のフロントマスクを見れば、威風堂々とした角ばったスタイリング。
過去、ノアを凌駕した後発ボクシーの台数を見れば、その傾向に異論はないでしょう。
ステップワゴンも過去、フロントマスクの処理での成功・失敗は繰り返し学習したはずです。
なぜ、同じ失敗を繰り返すのでしょうか。
ホンダの経営陣に、こんな当たり前の学習能力が無いのでしょうか?
先代モデルも営業現場のニーズに応えて厚顔へリニューアルの流れ(以下写真)
- 失敗:スタイリッシュなライト・グリル、低めのノーズ、ローボディ
- 成功:スクエアで堂々としたライト・グリル、高めのノーズ、トールボディ
今風のホンダマスクは、このクラスのワンボックスには合わないのです。
ワンボックスは、ヴェルファイア、アルファードを頂点とした威風堂々としたスタイリングを踏襲しつつ各社の個性を出すしかないのです。
それは、好き嫌いに関わらずユーザーに受け入れられる成功シナリオとして完全に確立しています。デザイナー・開発責任者?あなたの好みや趣向はどうでも良いのです。売れてナンボです。
ダウンサイジングターボエンジンの威力は、1600回転から常用域で2.4L並みのトルクもメリットです。高速域だけは無い。男性、女性関係なく、この絶大なトルクメリットは体感すれば分かります。
しかし、ダウンサイジングターボの威力とは裏腹に1.5Lターボの排気量に違和感を覚える日本人も多いでしょう。まだ、日本ではダウンサイジングターボの浸透度・理解度が薄いからです。
その点、ハイブリッドの認知度が上です。だからといって、1.5Lのハイブリッドでは重量的にパワー不足は否めず搭載は難しいでしょう。重量的に2.0LのHVが必須となります。
しかし、オデッセイを見れば2.0L+HV車は価格アップを招き、ステップワゴン購入層とはかけ離れた価格帯となり、ライバル車と比較して価格的なメリットが全く無くなるでしょう。
よって、ステップワゴンにハイブリッドを投入しようとも回復は不可能であると断言しておきます。
それは、根本的にスタイリングの問題があるから・・・です。
価格の高さとスタイリングがネック
ライバルに比べて価格の高さがネックになっているようだが、思いとどまらせる魅力は、後部の観音開きドアしかないようです。ダウンサイジングターボも訴求力が高いのですが、日本ではHV必勝主義が蔓延しているためメーカー自身がその使い方を理解していないのでしょう。
いずれにしても先代ステップワゴンユーザーにソッポを向かれるスタイリングの改善は急務です。
メーカーのアイデンティティとなるフロントマスクの共通化は必要かもしれないがマーケティングを無視したトップダウン主義は自らの自滅を招きます。
案の定、2017年のステップワゴン・マイナーチェンジでフロントを大胆変更
ホンダ経営陣も失敗を認めてフロントマスクを大きく変更してきました。
予め予測された結果であり、完全なトヨタヴェルファイア、アルファード、ノア、ボクシー路線です。
もう全く過去の経験則が役に立っておらず、学習能力が経営陣に無いようです。
最終的には、デザイン責任者の暴走を止められない駄作に対してGOサインを出す経営者がいけないのでしょう。
ホンダ決算的には円安の影響もあり致命的な影響は無いものの、ホンダDSGやステップワゴンの駄作デザインの責任者に対して、社内で徹底的にマイナス評価を下すべきでしょう。
2021年の販売状況
販売順位としては、「ボクシー、セレナ、ステップワゴン、ノア」の順であり、販売台数的にはモデル後期としては、ノアよりも売れており、非常に検討している順位です。年間を通して売れていなかったとする順位ではありません。
2021年1~12月の販売データが改善しています。(5代目の旧型後期モデルの実績)
マイナーチェンジ後のモデルは前年比114%の売上アップであり、マイナー後デザインは成功したと言えます。よって、デビュー当初から立派なマスクにしていれば、良かったのです。
この結果から、「1.5ターボエンジン」と「わくわくゲート」は失敗ではなく、デザインがステップワゴンが売れない理由の全てであったと言い切れる結果なのです。
オラオラ顔なら売れていたことを示す、明確な結果なのです。このような素人でもわかる分析結果について、デザインの失敗が販売不振の原因であることが理解できないのでしょうか?
マイナー前のデザイン失敗を学習し、再発防止策として学習できる事例が沢山あるホンダですが、毎回同じ失敗を繰り替えずホンダに未来は無いようです。
ブランド通称名 | ブランド名 | 台数 | 前年比 |
---|---|---|---|
ステップワゴン | ホンダ | 39,247 | 114.0% |
ホンダの屋台骨である、4代目フィットの販売不振・失敗を見れば、デザインの失敗を顧みないデザイン部門のデザイン能力の致命的な低さは、経営的に致命的なダメージを与える負の部門となっているようです。
2022年の新型ステップワゴンも失敗確定!過ちは繰り返される
2022年登場の6代目ステップワゴンにおいても、過去の過ちの経験が生かされず、同じ過ちを繰り返す泥沼路線に突入しているようです。

コメント
いや全くその通りと思います。
排気量は関係ないでしょう。HVは良いけど高いので、ダウンサイジングで問題ないです。
デザインは、実用品として考えれば、すごくカッコ良くなくてもいいけど、でもカッコ悪いものは買えませんよね。
フリードに比べて、運転時の感覚がずっと質が良いので、ステップワゴン買いたいと思うのですが、やっぱりカッコ悪いのは困ります。
リーク画像で偽装した6代目を見たときから、またフロントグリルがショボい、失敗だとわかりました。ベールを脱いだら、まあ何とダサイ!顔が命のミニバンで、グリルに立派なメッキがないまるで白物家電のデザインに300万では、誰が所有欲を満たされるのかと。
記事の内容に概ね同意です。
但し、いくつかの要素が絡み合っているような気がします。
例えばわくわくゲートは必要なユーザーにはとても好評だった反面、跳ね上げて使用する際の重たいテールゲートなど不満を持っていた方もいたようです。
現段階ではわくわくゲートと電動テールゲートの併用は難しいようですが、電動テールゲートを標準にして、わくわくゲートをオプション設定することもできたと思います。また、バックドアの縦線はどうしようもないにしても、左右対称デザインにすることは可能だと思いますので、リアデザインも大きく崩す必要はないと思います。
個人的には、やはり3割ユーザーのシンプルデザインをエアーとして確立したのなら、残りの7割ユーザーの為にスパーダはトレンド通りの迫力あるデザインを採用するべきだと思いますし、装備差をつけるのはそれこそ愚策だと感じます。
競合他社に競り勝つには、エアーとスパーダの装備差を無くし、エアーにもプレミアムラインを設定。また、e:HEVにも4WDを設定するべきだと考えます。
ご意見ありがとうございます。
わくわくゲートの非対称はデザインアクセントだったと考えており、これを理由に購入を止めた方は少ないのでは?と思いました。
しかし、現在は、電動テールゲート化が一般化しており、手動前提であれば、生き残れない運命だったのかもしれません。
エアーとスパーダの内容も早々に見直しを行い、販売テコ入れを望みます。
先代モデル購入検討者より。
わくわくゲートが購入希望でしたが、バックランプが片側のみしか無いことで、暗闇で難儀しました。
スピードメーターか、数字が出てるだけでしたので、馴染めませんでした。
(アナログ2眼メーター乗りには無理です。)
新型は、バックランプも両方に付いて、暗闇で難儀しなくなり、スピードメーターもアナログ風2眼メーターなので、好印象でしたが、わくわくゲートの機能がなくなったので、ステップワゴンを選択する理由が無くなりました。
永らく待ちましたが、こういう結果に成り、本当に残念です。