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新型プレリュードはダサイのか

査定君
査定君

2023ジャパンモビリティーショーで22年ぶりに復活した新型プレリュードです。
プレリュードダサイのかを解説します。

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ホンダ プレリュードの概要

初代プレリュード

  • 初代 SN型(1978-1982年)、全世界4.2万台
  • エンジン:1.8L直4CVCC SOHC
  • ミッション:5速MT/3AT
  • サス:前後マクファーソンストラット
  • ホイールベース:2,320mm
  • ボディサイズ:全長 4,090mm、全幅 1,635mm、全高 1,290mm

2代目プレリュード(リトラクタブルライト)

XX、キャッチコピー「スーパーボルテージ」、CM曲「ボレロ」Si

  • 2代目 AB/BA1型(1982-1987年)、全世界16.7万台
  • エンジン:1.8L直4CVCC SOHC、2.0L直4DOHC
  • ミッション:5速MT/4速AT
  • サス:前ダブルウィッシュボーン、後マクファーソンストラット
  • ホイールベース:2,450mm
  • ボディサイズ:全長4,295-4,375mm、全幅1,690mm、全高1,295mm
  • アンチロックブレーキ
  • デートカーのコスパNo1カー、電動サンループなども威力十分

3代目プレリュード(機械式4WSと低ボンネット高)

前期Si、CM曲「映画:地下室のメロディーのメインテーマ」、機械式4WS
前期マイナー(ダークスモークウインカー)
後期Si
インクス

  • 3代目 BA4/5/7型(1987-1991年)、全世界17.6万台
  • エンジン:2.0L直4SOHC/DOHC、2.1L直4DOHC
  • ミッション:5速MT/4速AT
  • サス:前後ダブルウィッシュボーン
  • ホイールベース:2,565mm
  • ボディサイズ:全長4,460-4,505mm、全幅1,695-1,715mm、全高1,295mm
  • 機械式4WSの強烈なハンドリング、フェラーリ308を超える低ボンネット高
  • ハイマウントストップランプ付リアスポイラー(OP)
  • アートフォースシルビアが登場するまでの絶大人気のデートカー

4代目プレリュード(VTEC200ps)

後期Si(前期は黄色ウインカー)

  • 4代目 BA8/9/BB1/2/3/4型(1991-1996年)、全世界8.5万台
  • エンジン:2.2L直4DOHC VTEC
  • ミッション:5速MT/4速AT
  • サス:前後ダブルウィッシュボーン
  • ホイールベース:2,550mm
  • ボディサイズ:全長4,440mm、全幅1,765mm、全高1,290mm
  • ライバル2ドアクーペは飽和状態の激戦区。VTECエンジンで走り面も強化の路線変更

2代目、3代目と正常進化し、国内ではS13シルビアに人気を奪われたものの、国内外の人気は不動のものだったのですが、意味不明なコンセプト変更は従来ユーザーの期待を大きく裏切る結果となりました。VTECエンジンに魅力はあったものの、プレリュードのユーザーが求める姿は、そこじゃないです。インテグラの兄貴分としてみれば、車自体は悪くないのですが、スタイリングで賛否が分かれました。まさに「過去を否定、新しいものこそ正義」のコンセプトが優先された4代目です。

5代目プレリュード(クーペ人気に陰り)

  • 5代目 BB5/6/7/8型(1996-2001年)、国内1.5万台
  • エンジン:2.0L直4 DOHC VTEC
  • ミッション:5速MT/4速AT
  • サス:前後ダブルウィッシュボーン
  • ホイールベース:2,585mm
  • ボディサイズ:全長4,520mm、全幅1,750mm、全高1,315mm
  • コンセプト回帰も2ドアクーペはSUV人気に勝てず、5代目で消滅へ

4代目の失敗を反省し、5代目で早々に従来コンセプトに回帰するという、ホンダでは非常に珍しい事例です。ただ、時すでに遅く時代は、コンパクトミニバンやSUVにシフトしていました。

新プレリュード「ダサイ」の評価とは

先代オーナー世代に響くインパクトは十分あり、話題性もありますが、スペシャリティカーとしての魅力は微妙です。カッコは悪くないとは思います。ただし、プレリュードと言われれば、なんとも微妙な感じです。「プリウスに似てる」の声は、ホンダ開発陣からみれば、残念なものでしょう。すでにこの手の顔に新鮮味が無いことを明示しています。

現在、残党2ドア組

すでに30年前の2ドアスペシャリティージャンルは全てSUVに駆逐されています。
86を除けば、上級車ジャンルのみとなります。

  • トヨタ86、スバルBRZ
  • スープラ、GT-R、フェアレディZ
  • レクサスLC/RC

このジャンルにおいて、2ドアハイブリッドスペシャリティーカーの市場ニーズがどこまであるのか、むしろ日本国内よりも海外市場のニーズが高いのでしょうか。

LEDデザインの鮮度が足りない

現時点、ミドルサイズの2ドアスポーツクーペとしては、焼き直し延命策の86/BR-Zボディも古さを隠せないので、デザイン単体で見れば新プレリュードは、よく見えます。

ただ、フェラーリプロサングエ、プリウス、クラウンを筆頭とするLED一直線デザインが先行登場して見慣れてしまった感があり、デザインの新鮮度が感じられない傾向です。
特に2代目、3代目をオマージュ、リスペクトするディテールがあると個性を主張できたのですが、このデザインでは、「プリウスクーペ」と叩かれるのも無理はないでしょう。

ロゴは4代目、一直線のテールは3代目なのか

ネット上の大手誌記事に対する意見

  • リヤのロゴが4代目に似ているという説。これは、同意
  • 3代目はセンターガーニッシュであって、一直線テールではないし、位置も全く似てない。

4代目の猫目マスクがプレリュードのDNAではない

また、デザインの評価的には賛否が多かった4代目の猫目マスクに似ている感もあり、いかにもFFエンジンらしいデザインは、評価が割れそうな予感もします。
絶大な人気を誇った2代目、3代目は、「FFらしくない、低ボンネット高のスポーツカー」がデザインのコンセプトであったと思います。このデザインをオマージュするような、欧米車の復刻デザインのリニューアル路線の方が、プレリュードの復活インパクトは大きかったのではないでしょうか。

過去モデルのオマージュが足りない

2023モビリティショーに登場のコンセプトカーです。初代シティとモトコンポをオマージュしています。初代シティ31万台、2代目シティ17万台の実績でした。
せっかくヒットした初代モデルに対して、コンセプトを変更した結果、2代目で歴史が途絶える黒歴史です。

後席の居住性も気になる

足元は劇的な狭さでしたが、頭上はギリギリだった先代達。
尻下がりの空力優先のリヤビュー、リアクォーターウィンドウ、Cピラーは、これじゃない感が漂いますが、ホイールベースも長く見えますので、新プリウスのように足元はそこそこ、頭上は劇狭という感じでしょうか。

フロントノーズはイルカ顔

横から見ると突き出たフロントノーズもデザインの評価的には賛否が多かった4代目の進化版という感じでしょうか。(ただし、4代目は、これはこれで良いです)

イルカ顔風ノーズ

新型プレリュードはダサイのか:まとめ

22年ぶりの復活を遂げたプレリュードが市販化に向けて始動しています。
昨今のデザイン不作が多いホンダ車の中では、「これがプレリュードだ」と思わなければ、デザインは合格点といえるでしょう。

プレリュードの原点人気、本質を理解していない開発陣

リトラクタブルライト、電動サンルーフ、低ボンネット高のスタイリング、お買い得スペシャリティカーの見本だったのではないでしょうか。時代が求める装備は変わりましたが、手ごろな2ドアクーペを求める層のニーズに変化は無いように思います。
今回のプレリュードについては、「2代目NSXのような、ユーザー不在感」が漂うのは気のせいでしょうか。

ユーザーの求める姿は「なんちゃってクーペ」である

ハイブリッド車となり、価格設定は高めの400万円台後半が予想されます。
トヨタ86に対抗できる価格帯であったり、1.5ターボ版を用意し、エントリーモデルの充実を図れば、違った人気を獲得する可能性も高いです。

XXグレードが売れ線だった過去を理解してない開発陣と経営陣

XXグレードにプレリュードの本質の全てが詰まっていたと言えます。
2.0Lハイブリッド版とか、高額ホンダ車に対して、誰も燃費性能とか空力とか速さとか求めてないです。斬新かつ高級感のあるインテリアだったり、12.3インチ超えのセンターモニター装備し、突出したインパクトが無ければ、存在感としてクーペ化したプリウス以下でしかないのです。
シビックやインテグラとは違う格上ジャンルなのに、価格が安い、装備も良い、カッコ良いと3拍子揃ったプレリュードの復活が望まれます。
今回の新型プレリュードは、全く満たしていないどころか、FRの86に比べてスポーツ度の魅力も足りないです。復活の企画書は素晴らしいのですが、昨今のホンダマーケティングはユーザーが不在です。

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