2022型モデルとして、ラグジャリー・クロスオーバーSUVの新型レクサスNXが登場しました。従来は、ダサイと敬遠されRXに流れていた層も新生レクサスNXを期待させる内容です。先代レクサスNXの欠点やデメリットは解消したのか、解説します。
新型NXで注目すべき特徴
標準で9.8インチモニター。オプション設定ですが、14インチサイズのセンターモニター(タッチスクリーン)ディスプレイがポイントです。
初代NXの初期モデルは、たったの7インチモニターとレクサスとして有り得ないチープな画面サイズでした。今回、初回から14インチと世界標準以上のサイズで登場したことは評価に値します。
期待できるエンジンラインナップ
トヨタらしいハイブリッド攻勢
- レクサスにとって初めてのプラグインハイブリッド車(PHEV)であるNX450h
- ハイブリッドのNX350h
- ガソリンのNX350(2.4Lターボ)
- NX250(2.5L)
プラグインハイブリッドの性能
欧州車のPHVと比べて、トヨタ得意のハイブリッド技術を生かした突出した性能ではない。
NX450h+は新開発の大容量リチウムイオン電池を搭載し、電気のみの航続は58km。
2.5L直列4気筒ガソリンエンジンと組み合わせたパフォーマンスは、0-60マイル/h(0-96km/h)加速が6.0秒
ハイブリッドのNX350hの燃費は15.3km/Lで、従来型より2.6km/Lのプラスとなっている。
新開発の2.4Lターボがおすすめ
欧州車に比べると、プラグインHVは、突出した性能ではありません。
むしろ、ライバルは2.0Lターボが多いところ2.4Lターボである点で、よりビッグトルクで余裕がある点がポイントです。
新型レクサスNXは「ダサイ」を脱却した
- デザインは、醜悪な2代目レクサスISの失敗を学習し、欠点を全て解消したデザインであることです。フロント、リヤデザイン共に、最新レクサスのトレンドを押さえています。
- チープな7インチモニターを搭載するというレクサスにありえないマーケティングが駆逐され、世界戦略として戦える新レクサス基準な14インチモニターが搭載されること。
- パワフルな2.4Lダウンサイジングターボが搭載されていること。
新生レクサスとして、まだまだヤバい点
- 標準で9.8インチのセンターモニターは、世界の高級車基準からすれば、非常に小さいようです。次期レクサス基準は、もうワンランク上であるべき。
- 運転席用のモニターが、かなり小さい感じですが、ここは現行モデル流用でしょうか。
欧州車標準は12インチ化していますので、ここも大型化を望みます。 - 今どき、2.5LのNAエンジンをラインナップに残すなど、まだ世界基準に劣る点が残っている
デメリットを挙げるネット意見
スピンドルグリルが嫌い
レクサスを選ぶ理由は、レクサスブランドであり、象徴的なスピンドルグリルの指名買いです。
これを理由に挙げているネット意見やサイトは、単なるアンチでしょう。
まったく実態を知らない意見と言えます。
ホイールアーチの隙間が大きい
SUV車として、ホイールアーチの隙間が大きいという意見があります。
SUV車ですから、この点も考慮済でしょう。
後席シートの居住性が劣る
ややデザイン優先の面とホイールベースも長くないので、後席で足を開いた状態では「つま先が前席のシートレールに当たる」ケースがあります。
ドアのリアドアウィンドウ下端位置が高く、窓の面積が小さいため圧迫感があるでしょう。
後席センターアームレストのドリンクホルダー位置
アームレスト先端部にドリンクホルダーが無いため、アームレストとして機能しないという指摘があります。
この部分は、致命的な問題ではないでしょう。
2.4Lターボにターボラグがある
ターボラグがあるという意見もありますが、本当に試乗したのでしょうか。
この手のネット意見は、30年前のターボ知識で語っているケースが多く参考になりません。
2.5LのNAエンジンに比べて、エンジン性能曲線図では、ターボエンジンが低速でも上回ります。
2.0Lターボに比べて大幅に改善しており、ターボラグは感じず低速域から分厚いトルクフィールです。
デジタルインナーミラーがオプション
ハリアー上級グレードに標準という点でNXが劣るとする理由のようです。
オプションで選べるのでレクサスユーザーにとってなんら問題になりません。
NXの価格が高い
ハリアー観点で語っているような意見です。
レクサス購入ユーザーにとって、全く問題にならない意見ですね。
価格が高い
レクサスが高いのは当たりまえですね。高いと思うならハリアーに落としましょう。
新生レクサスに期待したい事
- エンジンは、よりダウンサイジング化し、NAエンジンを全廃止すべき
- さらに、ダウンサイジング化したエンジンにHVとPHVを組み合わせるべき
- 標準モニターのスタートは、11インチ以上とし、世界標準スタンダードのワンランク上を走るべき
初代レクサスLSの原点に立ち返り、同一セグメントの欧州車ライバルに対して、インテリアは全てワンランク格上の装備であることは必須条件です。価格帯は同一以下であること。エクステリアは、2代目初期isのように醜悪なデザインでなければ、売れるでしょう。