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シャトル生産終了の理由と次期モデルとは

査定君
査定君

2022年8月末で生産販売を終了したホンダ シャトル。ユーザーから見てもディーラーが見ても売れているのに、生産中止の理由、後継モデルは登場するのかを解説します。

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ホンダシャトルの概要

先代モデルは、開発された5ナンバーサイズのステーションワゴンがスタートです。
初代「フィットシャトル」の後継車種で、フィットとは異なる価値観を与えるために、フィットの名を外し「シャトル」となりました。
デザインも「シャトル」となり、フィットとの共通デザインを無くしたことで、カッコ良さと洗練さを手に入れ、他メーカーにも見られないステーションワゴンとなっています。
しかし、残念ながら2022年8月末にて、販売終了・生産中止となりました。

シャトルの特徴

  • 全長4400mmサイズのコンパクトなステーションワゴン
  • フィットからの上級シフトとしての位置付け
  • レジャービークルなどの多目的用途
  • 法人の荷物輸送など幅広いニーズ
  • シャープで洗練された存在感のあるフロントデザイン
  • 貴重な5ナンバーサイズ
  • ゴルフバッグが4つ入る積載量
  • 低床のバンパーによる積み下ろしにしやすさ

同クラスのライバルとして、カローラフィールダー、カローラツーリング、インプレッサと比べて、独自の個性を備えた存在となっています。
また、フィットベースであることで、価格もホンダ車としては、比較的安いと感じる価格設定となり、購入理由の最大要因となり、価格性能と機能面でも非常に魅力的なクルマなのです。

ホンダシャトルの販売終了時期とは?

販売終了時期は、2022年8月末です。
鈴鹿製作所(三重県鈴鹿市)で製造されていた3車種の「シャトル」「インサイト」「CR―V」の車種について、国内における生産終了となっています。

ホンダシャトルは、なぜ生産終了するの?

昨今の半導体不足などの要因に加えて、電動化に向けた経営資源の集中と選択によるものです。新型SUVモデルへの統廃合という見方も出来ます。

ホンダシャトルの売れ行きは?

他社ワゴンモデルと比較しても、非常に健闘している販売成績を残しています。販売現場でも疑問の声が上がっているようです。
ネット上の声として、「売れないから」という意見がありましたが、正しくありません。
モデル末期の販売台数は、このジャンルとしてかなり健闘している数字を残しています。

シャトルの販売推移

  • 2015年:3万7359台
  • 2016年:4万2464台
  • 2017年:2万8112台
  • 2018年:2万8789台
  • 2019年:3万855台(マイナーチェンジ)
  • 2020年:1万6700台
  • 2021年:1万3636台

モデル年数5年時、マイナーチェンジで、3万台越えは、十分ヒットモデルと言えますね。
他のライバルといえば、レヴォーグやカローラワゴン、インプレッサなどの強豪勢なわけですから。
2020年のコロナ影響を鑑みれば、十分な台数を確保していると言えます。

ホンダシャトルの後継とは?

今後のEV化、SUV化の流れから、復活の可能性、次期後継モデル登場の可能性は限りなく低いです。

  • 新型のホンダシャトルは出ないの?→出ません。フィットクロスターが代替になります。
  • ホンダシャトルの後継のモデルとは、フィットクロスターが代替としてメーカーからはアナウンスされています。

上位モデルのオデッセイも生産終了となりますが、こちらは中国生産モデルの国内導入が予定されています。同等サイズのワゴンを求めるのであれば、カローラワゴン、スバルインプレッサという選択肢があり、他メーカーに流れてしまうことは避けられません。

フィットクロスターを後継に据える戦略が末期的状況

スマートでシャープなフロントマスクは、ホンダ車でも今までにないカッコ良さがありました。ブサイクフィットが後継に相応しくないことは、旧ユーザーだけでなく、営業現場でも痛感しているはずです。

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シャトル なぜ 生産終了?

日本市場のステーションワゴンはミニバンやSUVの台頭によって人気が低迷しているのが実情です。 そのため、ついにシャトル生産終了となりました。

実際に「売れているし、モデルチェンジすればもっと売れるようになるはず。なぜやめてしまうのか?」と疑問の声もあるようです。

売れているのに生産を中止する末期的戦略

この声は、ネットユーザーの声だけでなく、販売現場としても当たり前の意見でしょう。
それは、2022年の販売台数の数字からも、シャトルの販売停止については、疑問を持たれるのではないでしょうか?

2022/1月から6月:総計7758台(ランキング35位)

一時、人気だったHVコンパクトSUVのトヨタCH-R、マツダの屋台骨Mazda3、スバルのカーオブザイヤーのレヴォーグよりも半年間の販売台数が優っているのです。

販売再開のオデッセイとは対照的

無謀な戦略により、国内から撤退したオデッセイも販売再開というオチです。

2022年8月生産分をもって、生産終了となっています。
モデルサイクルは、約7年となり、最近のモデルの中では長寿命の部類に入ります。

ホンダシャトルの最新情報やモデル整理の動向

生産中止後の代替モデルとしては、ホンダフィットがその受け皿となりますが、積載量も含めて役不足の感が漂います。

  • NSX販売中止→後継モデル無し
  • オデッセイ販売中止→ステップワゴンへ統廃合
  • インサイト販売中止→後継モデル無し

日本向けの右ハンドル圏として、マーケットは縮小傾向であり、モデルの統廃合を行う流れは避けられないのかもしれません。国内登録台数50位圏外の状態が続いているとなれば、一定理解できるものの、現時点の販売台数からは理解できない施策です。
強引なモデル統廃合は、全くコンセプトが異なり、ユーザー軽視も甚だしいです。
モデル統廃合による、コスト削減効果も重要ですが、一定の販売台数と利益が確保できれば生産・販売継続でも良いでしょう。

販売的に成功しているモデル

フィットシャトルからシャトルと、コンセプトを継承し成功いていることは、歴代モデルとしてもステーションワゴンとしてのニーズを捉えているのでしょう。
近年、カーオブザイヤーを受賞したスバルレヴォーグを販売台数でも勝るホンダシャトルは、ワゴンジャンルとして、大成功しているモデルと言えるでしょう。
カーナビを大型化するなど、多少のマイナーチェンジを行うことで、現行のシャトルのままでロングライフ化も十分達成できる魅力を備えています。

シャトルの販売中止の理由まとめ

モデル数を絞り、今後の電動化に注力する施策と考えれらますが、販売現場とユーザーの混乱を招く無策すぎます。

フィットクロスターが後継モデルという強硬策

ホンダの施策としては、フィット・クロスターをシャトルの後継ワゴンの代替モデルに充てる方向のようです。現行シャトルユーザーにとって、フィットは格下モデルへのダウンサイジングとなり、到底認められる価値観ではありません。
新型フィットは、大失敗のカッコ悪いデザインにより、価格帯も近いシャトルに流れたユーザーも多かったのではないでしょうか。現フィットのデザインに幻滅した購入者にとって、代替用途としてのクルマは無くなりました。
現シャトルユーザーの買い替えとして、フィットを望んでおらず、SUVも望んでいません。
2022/10のマイナーチェンジでも、不人気理由のライト形状を変更していません。クロスターは元々グリルレスではなく、フィット不作の原因を正しく認識していないデザイン施策です。
まさに大失敗の愚策というほかないでしょう。ホンダの迷走は、まだまだ続きます。

コメント

  1. ちょうど 30 年ホンダ車に乗り続けているホンダファンですが、そんな自分から見ても、特にここ数年のホンダは、デザイン面も販売戦略も迷走してると言わざるを得ない状況のように感じます。

    以下は、昔から抱いている妄想なのですが、90 年代頃まではトヨタのライバルと言えば、ホンダではなく日産で、自分もクルマが熱かった 80 年代は日産ファンを公言していたのですが、90 年代の日産の新型車のデザインは、一言で言うと 「なぜこのデザインに Go サインが出たの?」 と唖然としてしまうようなものばかりで…

    そんな自分が抱いた妄想は 「日産のデザイン決定部門のトップは実はトヨタのスパイなのだ!!」 「ダサいクルマを出すことでトヨタから裏金をもらってるのだ!!」 と結構マジで妄想してました。

    フィット 4 に代表される最近のホンダデザインを見てると、また以前の妄想が蘇ってきてしまっています。「ホンダのデザイン決定部門のトップは…」

    • 90年代の尻下がりブルーバード、CR-Xデルソルなど、
      企画コンセプトの失敗が先にあり、デザインに波及しているケースも多いかもしれません。

      タイ生産のシティを登場させれば、フィットとシビックのイマイチ問題は解決するのですが。