スバリストとはなにか。スバリスタはオタクなのか。スバル車の特徴から見た魅力から、スバリストとはなにかを解説します。
むしろ、スバル車独自の個性が魅力なのです。
熱狂的ファンの多いスバル!いかにしてスバリスタが形成されたのかを考察する。「パワーに対して価格が安い」「数字などスペック的特徴が多い」
スバルはけっこう(というか”かなり”)ファンが多いメーカーとして知られます。
そして「なぜファンが多いのか」ということはあちこちで語られるものの、ぼくとしては、身も蓋もない言い方ですが、「安いから」だと考えています。
正確にいうならば「パワーやスペックに比較して割安だから」ということになり、ここが人気の理由だとぼくは捉えているわけですね。
スバリスト、スバルオタクを客観的に形容する言葉として「割安」「スペック」だそうです。
これがスバル車の特徴を示すキーワードでしょうか。全く的外れなご意見に驚きました。
同じ280PSのユーノス・コスモや日産GT-R、ホンダNSXの価格は(レガシィとは)比較にならないほど高いのは周知の通りですね。
上記の非常に偏った知識から導き出された記述には驚きます。
この方は、当時の280psカーのラインナップについて全く知識が不足しているようです。三菱レグナムやトヨタカルディナ以外にも、続々と「国内上限値280PSカー」は登場し、280PSの表記に存在価値が無くなったもの周知の事実です。
当時の車を知っていれば当たり前、常識的な知識と思います。
当時の国産280psカー一覧
これらは、GT-RやNSXという偏ったスーパースポーツのジャンルでなく、ただの高性能グレード・モデルに過ぎません。当時は300万円台で買えた価格帯はスバル車となんら変わりません。当時、いかに280psカーが溢れていた実態を列挙してみました。(まだまだ抜粋です)
- 三菱レグナム、ギャランVR-4
- トヨタカルディナ、トヨタマーク2・チェイサー・クレスタ、ブレイド、ハリアー
- 日産ステージア、ローレル、エクストレイル
- スバルインプレッサスポーツワゴン、レガシィツーリングワゴン、B4
水平対向エンジンのキーワードが無い
スバル車、スバリストを語るなら、「水平対向エンジン」「低重心」「4WD」は絶対に外せないキーワードでしょう。このキーワードすら、記事上で出てこない事自体、スバリストを語る意味はありません。最近でいえば「アイサイト」のキーワードも必須ですが、「スバリスト オタク」の選定として優先順位が高いものではないイメージです。安全性が優れている装備は、魅力アップのアイテムに過ぎす、スバル車の魅力として本質を語るものではないからです。
4WD、航空機、北米で売れている理由
スバル車を全体論で語るなら、4WDとラリーの活躍、そしてスバルの歴史的背景を加えるなら航空機、スバルの売上として屋台骨を支えている好調な北米人気の理由、なども外せないキーワードでしょう。これらのスバルとしての強みや特徴が一切語られておらず、記事上で出てこない事自体、スバリストを語る意味はありません。
話題のアイサイトもありますが、これが指名買いする理由でもないと思います。あくまで最近のスバル車の魅力を高めた付加価値の一つに過ぎず、スバリストというキーワードで連想されるものではありません。
馬力と価格だけでクルマを買う人はいない
これは、国産・外車を問わず、カタログ馬力と価格でだけでクルマを買う方は一部に限られるという事です。
スバリストとは
スバルが好きな人を呼ぶ愛称として「スバリスト」と呼びます。
これは他メーカーでは見られない現象です。
スバル好きだけに愛称がつけられている理由は、スバルが持つ個性的な魅力に裏打ちされた世界です。魅力とは、技術やメカニズム、デザイン的な特徴を指し、熱狂的なファンとして「スバリスト」「スバルオタク」となるのです。
スバリストの特徴
- 誤表記を訂正したくなる「レガシー>レガシィ」「レボーグ>レヴォーグ」
- WRCカラーのブルーを好む、555や61のラリーカー番号に惹かれる
- ウィンターシーズンが待ち遠しい、雪道を走るのが楽しい
- 燃費よりもメカニズムが全てだ
- STIグッツに惹かれる
スバリストが選ぶ理由とは
ネット上の意見から抜粋してみました、概ね入っているのではないでしょうか。
- 昔からの4WDの歴史、安定性とハンドリング
- 国産唯一の水平対向エンジン
- アイサイトなどの先進的な取り組み安全性
- 他の国産車に無い個性や強み
- 弱点を補うだけのスバル車としての個性や強み
やはり、他メーカーにはない伝統的な強みや個性といったものがスバルには存在します。
- ロータリーも無くなり、金太郎飴化したデザインのマツダ
- ラリーイメージは、過去のものとなってしまった三菱
- VTEC全盛期のホンダと比べ、国内市場は元気なし
- GT-Rもモデル末期、国内市場向け車種はeパワー以外、元気のない日産
他メーカーも頑張ってはいますが、ブランドイメージの継続に対して、日本国内向けの市販車両は、市場規模の縮小と重なり、後手に回っている感があります。スバリスト的な熱烈ファンが、ホンダや日産よりも弱小な販売力を支えているとも言えます。
スバルはBRZを存続させている点でも、企業のブランドイメージ形成や継続・継承も上手です。
アイサイトの装備が割安な点はありますが、トヨタ系列となり、価格性能比のパフォーマンスでトヨタ車に勝てるはずもなく、コスト面で安いというのも無理があるでしょう。今後の電動化局面ではトヨタグループとして頼る部分も出てくるでしょう。
300馬力が売れる理由ではない
最大出力を誇示する車は、同一車種の中でのイメージリーダー、トップモデルとして、存在しているに過ぎません。主力モデルは、廉価版のグレードであり、300馬力エンジン搭載車ではありません。
最新のスバル車はミッションもCVTとなり、300馬力超の耐久性と低燃費を両立しています。マツダ乗りアンチCVT派から批判のターゲットとなっていますが、今時6速ATのマツダ車よりも最新CVTが優れていることは言うまでもありません。
スバルの中古車が安い理由
特にフォレスターやインプレッサを挙げる方が多いようです。
- 安い理由:修理代が高い(水平対向エンジンのデメリット)
- 安い理由:ディーラー店舗数が少なく
- 安い理由:燃費が悪い(やや設計が古いエンジンのデメリット)
- 安い理由:車種やモデル数が少ない
スバルはなぜ唯一無二のメーカーと呼ばれ、評判が高いのか?
まずは商品開発に対する考え方が、ほかのメーカー以上に明確かつ具体的にユーザーへ発信され、商品に反映されていること。
2つ目は上記に基づく商品の特徴が、ユーザーにとって共感の得られる内容であることだ。
そして3つ目に、優れた商品力がスバルのブランドイメージを高めたことも挙げられる。メルセデスベンツなどにも当てはまることだが、スバル車ではなんとなく褒めなければならないイメージができあがった。
このブランドイメージが、スバル車の欠点を隠している。スバルは愚直に技術開発に専念するメーカーに思えるが、実際には相当に商売が上手で、トヨタ以上かも知れない。
北米などに偏った販売戦略が成功しており、諸刃の剣でもありますが、水平対向エンジン、4WD、アイサイトなど車のメリットを明確に伝え、デザイン面でもスバル車とわかる個性があるでしょう。特に「スバル車の欠点を隠している。」という表現がポイントですね。
まとめ・スバル車の理解がまず必要
スバリスト、スバルオタクでない私でさえ、新レヴォーグの良い点やカーオブザイヤーを取るだけの価値が認められます。そして、スバル車ならではの個性があります。株価も日産や三菱、マツダを引き離しており、市場の評価としても企業規模や販売台数と比べても評価されていると言えます。
結論として、「パワーやスペックに比較して割安だから」という理由がスバリストになる理由ではないと断言できます。