2022年新型セレナのブサイクなフロントマスクが気になりました。
「ダサイ」「失敗」「売れない」に繋がりそうなフロントマスクについて、まとめます。
新型セレナの概要
「セレナ」は、広く快適な室内空間、スライドドアやバックドアの開閉のしやすさなど、ミニバンとしての高い基本性能に加え、電動パワートレイン「e-POWER」ならではの心地よい加速性能、そして、運転支援技術「プロパイロット」をはじめとする様々な先進安全技術などが、ファミリー層を中心に高く支持されています。
今回のフルモデルチェンジでは、家族に喜ばれる機能や使い勝手を充実させ、さらに第2世代「e-POWER」、や先進運転支援システム「プロパイロット2.0」*2を搭載することで、「家族みんなでの特別なお出かけを心から楽しみ尽くせるミニバン」へと進化を遂げています。
公式HPより引用
車の中身は、非常に期待させる内容となっており、売れる予感を感じさせます。
気になるのは、フロントマスクの縦3連装LEDの一点のみ。
新型セレナ予想スペックは5ナンバー維持
先代モデルはモデル末期でも人気
新型登場2022年11月の前月時点の新車登録台数です。新型ヴォクシー・ノアが売れているのは当然として、セレナも対前年比111.8%とモデル末期にも関わらず健闘しています。
セレナ4代目C26型、5代目C27型と、キープコンセプトでありながら、先代ユーザーを引き付ける正常進化のデザインが成功のポイントだと思います。
それに引き換え、出たばかりの新型ステップワゴンはモデル末期セレナにも届かない有様です。
4代目、5代目の良さ
キープコンセプトのデザインでありながら、良い点をブラッシュアップさせるという成功事例です。
5ナンバー枠という制約がありながら、一定のオラオラ感を出しつつも独自の世界観があるのがセレナでしょう。競合ライバルとなるノア・ボクシーとの棲み分けも出来ています。
エルグランドを吸収か
一部では、エルグランド廃止を暗示するバリエーション展開と予想する専門誌もあります。
価格的に400万クラスになれば、エルグランドと被る価格帯ですが、ステップワゴンとオデッセイのように整理してしまうのは、やや厳しいでしょう。
ただ、エルグランドは一旦生産中止とする可能性が高く、Lサイズミニバンをご指名買いのユーザーは、セレナ最上級グレードで満足するとは思えず、他メーカーに流れてしまうことは避けられないでしょう。
e-Powerは新型1.4Lへ移行
新型ノート同様に「e-POWER」には、新開発の1.4Lエンジンへ移行します。
- 独自の安全運転支援システム「プロパイロット」は全グレードに標準装備
- メーカーオプションのナビを装着すると地図データに合わせてカーブ前で車速が制御される「ナビリンク機能」が追加
- ベーシックな「X」、中核の「XV」、専用エクステリアが人気の「ハイウェイスターV」がラインナップされる
- 現在、「ハイウェイスターG」を名乗っている最上級グレードは新名称「LUXION(ルキシオン)」が設定
- 12.3インチのセンターモニターを装備し、インテリアのオラオラ感も2022年基準を満たしています。(新型クラウンと同じサイズ)
違和感のあるLEDライト形状
三菱ディンゴをイメージする縦長ライトデザインです。前期型は不作だったのか、後期モデルは非常につまらないデザインに変えてきました。当時の日産キューブなど売れ線の対抗馬だっただけに、デザインの失敗は企業の生命線に関わる重要なポイントです。
縦に小型LEDを3つ配置しているデザインは、他メーカーにも類似デザインが存在せず、これが受け入れられるのかどうかがポイントです。下記の画像は違和感を感じるデザインですが、先代ユーザーが実物を見てカッコ良いと感じるのかがカギとなりそうです。
本来のあるべきLED配置は、コレだ
1段につきLED一個というチープな配置がイマイチな感があります。
やはり、他の日産モデルなどと同様に、横一列で配置すべきでしょう。
コンセプトカーも横一文字のLEDですから、ワイド感を強調するのがデザインコンセプトであり、セレナのデザインは、このコンセプトを歪曲した流れになっています。
インテリアも合格点
12.3インチの運転席、ナビモニターのデュアル構成で、2022年基準のトレンドを押さえた内容です。エアコンパネルも同じようなデザインで、近未来的な点で、ノアボクシーやステップワゴンの先を行っているようです。
新型プリウスのような、チープで呆れるほど小さいモニターでなく、日産開発者は、ポイントを正しく押さえて失敗が少ないです。
日産の新しいデザインコンセプト
写真は「日産チルアウト」。2030年度までに15車種のBEVを含む23車種の電動車を投入する「日産アンビション2030」のコンセプトカーです。LEDで従来の顔(ライト部分)を表現すると、上記イメージになるようですが、セレナの「小さな縦連3層LED」が、このコンセプトカーのデザインをうまく表現できているとは言えませんね。
新型セレナは、この流れを組む第一号車なのかもしれません。日産デザインのコンセプトが市場で受け入れられるのか、その明暗は、セレナに掛かっているとも言えます。
北米用の日産ヴァーサ程度に留めるべきだった
日産ティーダラティオの後継として、2019年から北米用コンパクトセダンモデルとなる日産ヴァーサです。アンビジョン2030のデザインコンセプトを早くもマイナーチェンジで取り入れた市販車です。通常のライト形状と合わせた縦長連装グリルが落としどころだったと思います。
セレナの小さなLEDライト縦3連装は、デザインコンセプトを改悪しているイメージです。
実車は、LEDが控えめでコンセプトカーのデザインが上手く表現出来ている
実車は、縦連LEDがブラックの背景に埋もれており、日中はLED部分が、あまり目立たないデザインのようです。結果、デザインコンセプトのままであり、巨大なオラオラグリルとのマッチングも良く考えられているように感じます。
近未来の日産デザイントレンドとしては、成功なのかもしれません。
新型セレナ ダサイで検索する方が多い
11/28に、実物がネット上に登場後、「新型セレナ ダサイ」のワードで検索する方が非常に多いです。「新型クラウン ダサイ」「新型CX-60 ダサイ」「新型ステップワゴン ダサイ」に近い訪問者数となっています。実車を見た素直な感想として、「ダサイ」で検索された結果なのでしょう。
新ステップワゴンほど、低迷するとは思えませんが、やや微妙なスタートであると思います。
セレナ年間販売台数推移
半導体不足の関係もあるのでしょうか。先代の販売台数8万台、9万台を超えられない可能性が高いです。(新車予約分が収束すると低迷するの可能性もあり)
年 | 年間販売台数(販売ランキング) |
---|---|
2023年 | 75,673台(11) |
2022年 | 57,513台(12):12月発売C28型(6代目) |
2021年 | 58,954台(11) |
2020年 | 68,648台(11) |
2019年 | 92,956台(6) |
2018年 | 99,865台(4) |
2017年 | 84,433台(10) |
2016年 | 73,502台(9):8月発売C27型(5代目) |
2015年 | 61,796台(11) |
2014年
|
76,909(9) |
2013年
|
96,407(6)
|
2012年
|
96,020(6)
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2011年
|
84,359(4)
|
2010年
|
75,040(8):11月発売C26型(4代目)
|
2009年
|
78,836(8)
|
2008年
|
72,927(6)
|
2007年
|
77,544(5)
|
2006年
|
80,901(5) |
2005年 | 69,973 (14) |
2004年 | 40,760 (22) |
2003年 | 47,400 (18) |
2002年 | 60,492 (15) |
2001年 | 54,220 (19) |
2000年 | 64,093 (13) |
1999年 | 45,177 (18) |
新型セレナはダサイ・失敗のまとめ
最近の日産車は、トヨタやホンダと違って迷走したデザインの車が少なく、開発者のコンセプトを取り入れつつ、正しいマーケティングを実施しているようにも思えます。
5ナンバー枠、人気のe-Powerなど、日本国内ではノートに次ぐ日産の屋台骨モデルなだけに、新型セレナも失敗は許されません。やや冒険したデザインなだけに、この日産新デザインコンセプトに対して、よくゴーサインを出したと思います。
実際、マイナー後「日産ノート」は、日産新デザイントレンドを取り込んだものの、消化不良といえます。(ボディ同色グリル化、ライト下部のメッキ装飾追加の新顔が、どのような評価結果となるのか、販売台数の推移を見守りたいと思います)
さて、新型セレナの2023年販売台数としては、先代を超えられなものの、まずまずの成績を残しており、成功と言えるでしょう。販売結果からも「ダサくない」「失敗でない」というまとめとします。
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