
2代目アクアが、2025年9月1日、ビッグマイナーチェンジを行いマイナー前後でダサイ、失敗とされる状況がどのように変わったのかを徹底解説します。
初代アクアの成功から見た2代目アクアは失敗なのか
一時、プリウスの販売台数を抜くなどハイブリッドモデルとしてだけでなく、トヨタの量販モデルとしてトップを独走したモデルです。
この高評価イメージからすると2代目アクアの販売低迷が目立つ状況となっています。これはヤリスの好調で片づけるのも無理があるでしょう。
2代目アクアには、ダサイ要因・失敗要因が潜んでいるのです。
年 | 年間販売台数 |
---|---|
2024 | 64,180 |
2023 | 80,268 |
2022 | 72,084 |
2021 | 72,495(7月に2代目登場) |
2020 | 59,548 |
2019 | 103,803 |
2018 | 126,561 |
2017 | 131,615 |
2016 | 168,208 |
2015 | 215,525 |
2014 | 233,209 |
2013 | 262,367 |
2012 | 266,567 |
2021年7月登場の2代目アクアのダサイ点
ヤリスやライバルに劣る装備として、オートブレーキホールドが無い点がダサイとされていました。
電動パーキングブレーキ、オートホールドが無い
- 足踏み式のサイドブレーキ
- 歩行者/自転車運転者/駐車車両に対する操舵・減速支援等を行うPDA(プロアクティブドライビングアシスト)が旧世代であった
- 高速道路中心の運転支援機能
- ドライバーのメーターが4.2インチ
ヤリスの方が伸びた要因
このように整理すると分かり易いと思います。
アクアデザインにNGを出しているサイトも一部であるようです。
ヤリス | アクア | |
---|---|---|
グリル | 〇 | × |
ライトデザイン | 〇 | × |
リヤテールデザイン | × | 〇 |
価格が安い | ◎ | 〇 |
内装の質感 | △ | 〇 |
電動パーキング・オートホールド | 〇 | × |
燃費 | ◎ | 〇 |
後席居住性 | △ | 〇 |
価格 | ◎ | 〇 |
ヤリスクロス(SUVの存在) | 〇 | ー |
自動車評論家の分析
アクア落ち目の本質を説明できていないようです。
トヨタのハイブリッド車ラインナップが豊富になった
- ヤリスやカローラに対して落ち目の理由説明になっていない
- ヤリスクロスの追加だけでは説明になっていない
2代目アクアの前期の失敗はデザインだった
グリルレスデザインの「セダン」は日本で好まれないルール
スポーツカーは、グリルレスが多く、デザインとして当たり前のラインを描きます。
ボンネットからラジエターグリルに向けて滑らかな流線形を描くグリルレスデザインは、スポーツカーでは王道デザインです。
一方でセダンやコンパクトカーにおけるグリルレスなデザインは、日本では好まれず「NG」とされています。(日産インフィニティQ45初代、日産プレセア初代、日産NXクーペ)
これは、グリルデザインの消化不良が招いた結果であり、デザイナーの力量不足です。市場がダメ出しした失敗デザインについては、再発防止策を打ち、学習するのがメーカーの務めでしょう。
デコッパチなデザインは失敗の王道
センターのトヨタマークを中心にグリルが「デコッパチ」のように横長に膨らんでおり、グリルレスのブサイクさを強調する結果になっています。ブサイクデザインとなってしまった最大の要因は、グリルに不自然なデッパリを設けてしまった事が敗因なのです。これは「MIRAIのデザイン」を引きずっていると言えるでしょう。
「デコッパチ」な膨らみを設けてしまったために、ブサイクに繋がったという単純な話です。
このデザインの副産物として「深海魚に似ている」などのネット上意見にも繋がっているようです。
2代目アクア前期の失敗を認め、リニューアルした後期
現行プリウス、現行クラウンスポーツの「ハンマーヘッドのデザイン」を取り込み、さらに左右のライトを繋ぐというクラウンスポーツと同等のコストを後期アクアに投入してきました。
これは、初代アクアで買い控えしていた層、新プリウスのシャコタンな使い勝手にウンザリしていた層を呼び戻すだけの破壊力を秘めています。
特に新プリウスよりもコストが掛かっている思わせるフロントLEDの光り方がポイントでしょう。
もちろん、オートブレーキホールドや各種装備のブラッシュアップによる効果は絶大です。
2025新アクアはダサいのか失敗か:まとめ
- 電動パーキング、オートブレーキホールドが装備された
- 車内のメーター、センターモニターの液晶サイズがアップした
- 欠点だったフロントマスク(デコッパチなグリル・深海魚フェイズ)が男性ユーザーにも許容できるデザインに大幅改善された
2代目アクア後期型の大型改良により、トヨタ内で販売台数の序列に大きな変化が訪れるだけでなく、モデル末期のフィットやノート・オーラに与える影響も大きいと言えるでしょう。
評論家は、2代目アクアの販売回復理由として、オートブレーキホールドを掲げる可能性が高いのですが、「2代目アクア前期のデザイン失敗」が販売の足を引っ張っていた最大の理由である点を「まとめ」とします。