
近年のアウディは影が薄く割高感ばかりが目立っていました。
しかし、2025年登場のアウディA5は、内外装で魅力的なポイントが目立ちます。
もしかすると、国内外でもヒットするかもしれないと予想します。
近年の低迷アウディは、ただ高いだけのVW車
ヒットしたAudi A4(B8型/2008年)の一発花火
シングルフレームの派手なグリルとLEDヘッドライトの斬新さを備え、2008年に登場したアウディA4(B8型)は、ライバルのCクラス、3シリーズ並みの人気を博し、その人気にあやかってA6やA7まで売れるという相乗効果をもたらしました。

ブランドを超えた価格設定でユーザー離脱
もともと、VWやボルボに毛が生えた程度のブランドイメージから、高級車御三家(ベンツ、BMW、アウディ)というイメージのCM展開を実施します。
しかし、A4(B9型)以降、「強気過ぎるアウディの価格設定」とライバル車の魅力大幅アップにより、せっかくA4に乗り換えたユーザーが、アウディリピーターとならず、ユーザーの離脱を招きます。
主力モデルがエントリーモデルがA3になる始末
本来、利益率の高い上級グレードへシフトしたいところですが、ユーザーの満足度向上には繋がらず、主力車種がA3になってしまう状況が長年続いていました。
アウディの低迷理由
- ベンツ、BMWに劣るブランド力は、大量のテレビCMや雑誌広告により、「一朝一夕」で備わるものでは無かった
- ユーザーは、A4(B8型)の見た目の良さ・イメージで飛びついたが、品質と内容が伴っていなかった
- A4の成功体験をベースに、メーカーはブランド力アップを急ぎ、強気の価格設定を実施したが、日本のユーザーがソッポを向いた(日本のユーザーは高い価格=品質が良いとは判断しなかった)
- 結果、アウディのリピーターにならなかった(ベンツ、BMWから流れたや他の高級車ユーザーが元ブランドに戻ったり、ボルボに流れた)
- VWディーゼル事件やDSG(Sトロニック)不具合のダメージが大きかった
- A4(B9型以降)、ライバル車に対して、コスパ、性能、デザインで突出した魅力が無かった
- 日本市場向け(特に右ハンドル車)への配慮が足りない設計となっている
- トルク値に連動する、ライバル車を超えるような、見せかけだけのグレード名設定を実施した
2025年登場の新型A5は、魅力的な内容
エクステリアの完成度
- 斬新なLEDライトは、ライバルのメルセデスやBMW超えているポイント
- ヘッドライト、テールランプ共に存在感も抜群
- ボディパネルデザインとしても、デザイン的な破綻は見られません
- 全長:4829mm
- 全幅:1860mm
- 全高:1460mm
インテリアの完成度
- メーター:11.9インチ、ライバル車並み
- センターモニター:14.5インチ、BMW並み、メルセデスより大きい
- 助手席モニター:10.9インチ、ライバル車が備えていないオプション装備(優位点)
メルセデスEクラスは、助手席モニターをオプション装備としており、今後、ライバル車Dセグメントも装備してくる可能性が高いですが、現時点ではライバルを凌駕するアピールポイントになります。
意味不明なグレード表示が馬力表示になった
排気量相当から、トルク値相当という謎のグレード表記に変更し、ライバル車に対して数字を大きく見せようとする、従来の価値観を持つ方にとって、受け入れられない安易な手法を採用されていました。
しかし、今回は110kW/150kWという分かり易い表記になり、これはこれで良い変更点となりました。
日本向けユーザーへのマイナスポイントはSトロニック
ライバル車と比較して、Dセグメントで数少ないDSG(Sトロニック)の採用がネックになる可能性があります。Sトロニックのシフトフィールの段差感・違和感は、ライバル車からの乗り換えでネックになる点です。
今回、48Vマイルドハイブリッドが追加されており、トルコンATやCVTユーザーにとって、違和感のないシフトフィールになっていることを期待します。
最新A5からアウディ復活の兆しか:まとめ
- アウディらしさを取り戻した外観、新しいLEDライト&テールデザイン
- ライバルを凌駕するディスプレイパネル(助手席モニター)
- 許容できる範囲の販売価格設定
この新型A5については、ライバル車に対して魅力的な内容となっており、輸入車、国産高級車ユーザーからのシフトが進みそうなまとめとします。