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Audi Sローン(残価設定)のデメリットとは

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査定君
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アウディ残価設定ローン(Sローン)のメリット・デメリットや利用時の注意点を整理しました。新車・認定中古車購入時の賢いソリューションズローン利用テクニックを解説します。

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アウディSローンとは

Audi Sローンは、車両本体価格の一部をあらかじめ最終回のお支払いまで据え置くことで、毎月のお支払額を大幅に軽減することができるファイナンスプランです。
毎月のお支払額の軽減により、趣味やレジャーも充実できます。
ワンランク上のモデルにグレードアップやオプション装備、アクセサリーの追加が可能です。
ライフステージに合わせてスムーズにAudiの新車にお乗り換えいただけます。

名称と内容

アウディが提供するSローンとは、残価据置設定(ざんかすえおき)が出来るローンです。このようなローン形態は残クレと呼ばれているようです。
従来はソリューションズローンと呼ばれていたようです。名前が分かりずらいので省略形のSローンとなったのでしょう。
アウディでは、このSローンを「据置価格設定型ローン」とも読んでいます。略称で「残クレ」とも呼びます。ローン期間は1年から最長5年(60回払い)までの設定が可能で、最初に数年後の愛車の下取り額を設定(据置価格)します。
購入時の金額から、据置価格を引いて、残った残高を毎月の支払いローンとして返済していくシステムです。新車、認定中古車のどちらも利用可能です。

アウディSローンの特徴

アウディSローン(据置価格設定型ローン)は、車両本体価格の一部のお支払いを数年後に据え置くことで、「初期費用を抑える」「月々のお支払額を軽減する」といった、
お支払いプランの設計が可能になります。今すぐAudiを手に入れ、常に最新のAudiへ乗り換え続ける、新しい車の乗り方です。
上記はメーカーサイト掲示文を抜粋していますが、何か夢のような支払方法に見えませんか?
しかし、実際は資金に余裕のない方が、短期購入購入売却を繰り返すリスクがあるのです。

メリット

  • ローンの支払い総額を軽減出来る。
  • 支払い額が少なくなる事で、購入対象のグレードや装備をアップ出来る
  • 収入が少ない若年層でも負担が減る。

購入・支払いのイメージ

残高のイメージ

新車購入価格 - 数年後の下取り価格(据置価格) = 残高(毎月支払うローン)

据え置き価格の選択方法

ローンの最終支払いの回目に、据置価格に対して、下記の方法が選択可能です。

  • 据置価格を再ローン・・・愛車を乗り続ける。
  • 現金一括支払い・・・愛車を乗り続ける。
  • ディーラーへ車を返却。

新車の場合は、数年が経過後(最大5年)、通常の乗り方(年間1万キロ以内)であれば、当初の据え置き価格で下取りされます。AUDI認定中古車(アプルーブドカー)の場合は、車両の程度も良く商品価値が維持する為、Sローンも選択が可能となっている。

下取り額がゼロになる事はありませんが、走行距離が非常に多かったり、キズや修理歴の程度により、当初の据置価格を下回り、差額が発生することがあります。

支払い例

4,450,000円の新車を購入のケース。
新車4,450.000 - 頭金800,000 = 残3,550,000(ローンで払う金額)

支払額 支払い回数 支払い額計
頭金 800,000 1 800,000
初回 26,854 1 26,854
毎月(58回) 21,000 58 1,218,000
ボーナス(年2回) 150,000 10 1,500,000
最終回支払額 1,440,952 1 1,440,952
総支払い合計 4,985,806

残価設定ローンのデメリット

Sローンのデメリットを解説します。

査定額が下がる要因とは

ローン完済時に、愛車の査定額が下がった場合に差額(追徴)が発生します。
例えば、愛車の価値が下がるような大きな事故、ボディに手を加えるような改造はマイナスです。多走行車も減点。

Sローン特有のデメリットというよりは、各自動車メーカーの残価設定型クレジット(残クレ)共通のデメリットといった方が良いかもしれません。

支払い総額を軽減できない

もともとの車両本体価格が高いので、一見毎月の支払い額が少ないようですが、トータルで見れば、かなりのローンを払うことになります。

毎月の負担額は、残価設定ローン(残クレ)の毎月の平均利用額は40,000円超というデータもあるようです。

車両名義はディーラーが所有者

一時的にリースしているイメージですから、ローン完済時に残金を一括返済し、買取を行わない限り、所有者名はディーラーになります。車を気に入っていても、ローン最終回までのレンタル利用者として、返却まで大切に利用しないといけません。

残価設定は保証額でない

予めローン完済時の下取り予想額を決めていますが、100%保証額ではありません。

  • 新車価格:600万(例)
  • 残価設定:300万(3年後の下取り額は下がる可能性がある

市場の変化や車のコンディションにより下取り価格が変動

フルモデルチェンジで新型人気で、旧型が不人気だった場合は、市場価格が大きく下落の可能性があります。メルセデスの場合は、致命的な不人気車はありませんので影響は軽微ですが。

キズや事故などのリスク

ローンの支払期間も長いので、いくら大切に扱っていても利用中にキズや事故に合う可能性は否定できないでしょう。修理履歴が確実に残りますし、完全な補修が行われていても減点対象にされる可能性があります。
修理するような大きなキズでなくても、細かいキズが予想外の減点対象となる場合もあります。

ローンの実態

通常のローン VS 残価設定ローン(+残価決済)では、前者の方が総支払い総額は少ない。
そういった意味では、ローン期間中だけリースしているイメージであり、決して自分の車ではない。
下取り額は、ディーラーの言い値である事。買取専門店などは、この下取り額を大きく上回る可能性が高い為、支払い総額では損をしていることになる。

ローン完済時、査定額が下がるケースが最大デメリット

ローン完済時に、愛車の査定額が下がった場合に差額(追徴)が発生します。例えば、愛車の価値が下がるような大きな事故、ボディに手を加えるような改造はマイナスです。多走行車も減点。
通常のローン VS 残価設定ローン(+残価決済)では、前者の方が総支払い総額は少ない。
そういった意味では、ローン期間中だけリースしているイメージであり、決して自分の車ではない。
下取り額は、ディーラーの言い値である事。買取専門店などは、この下取り額を大きく上回る可能性が高い為、支払い総額では損をしていることになる。

ローン返済中、買換えや車を売却したい場合

ローン返済期間中、経済的事情や他に良い車が発売されて買換えたくなる場合など、返済期間中に車を売却したくなることが考えられます。
車を購入する際は、「ローン返済中は、買換えない事」を前提に考えましょう。
割安なローン設定にて支払中ですから、「一括返済」することになり、かなり割高な支払いが待っています。
ディーラーでの買い取りは、買い叩かれる可能性が高いですから、買取店で売って、一括返済に充当しましょう。

支払い例(5年ローン)

購入時の例

  • A:購入価格:600万
  • B:支払いローン総額:500万(金利を含む)
  • C:下取り:200万
  • D:借金:B + C = 700万

上記の3年後に、買換えを行った場合

  • E:ローン払済分:300万
  • F:ローン残高:B - E = 200万
  • G:買取店での買取額:250万
  • H:不足分:700万 - (E + G) = 150万

この不足分の150万を現金で用意して、一括返済する必要がありますし、
新しい車の購入資金も必要となりますので、非常に厳しい状況となります。
※アウディSローンを利用する際は、今後の愛車ライフと返済計画を十分に練って利用しましょう。

アウディSローンのまとめ

法人など必要経費軽減の目的や3~5年のサイクルで車を買い換える場合は、アウディSローンは手軽です。個人が、目先だけの支出費用を抑えることを目的として、安易に残価据置ローンに飛びつくのは避けましょう。購入前に「ローン支払い中は、乗り続ける固い意思」を自身に確認する事です。

ローン支払い期間中の売却は非常に損

ディーラーも残価設定ローンで車を売り、残価を償却(買い取ってもらう)することを意図しているのではなく、ローン終了後に、また新車を購入(ローンで)を狙っているのです。ディーラーとしては、新車を一定期間で買換えてもらうメリットがある。ユーザーは、一定期間で新車に乗り換えるキッカケともなるが、ローン地獄?からは抜けられません。

今ある愛車を高く査定して、頭金を確保しローンの残高を抑えましょう。