
2025年4月、中国版のフィット(マイナー)が登場しました。犬顔のライトのみを狙ったピンポイントのデザイン変更にホンダの迷走が見られます。大失敗フィットを取り巻く背景を解説します。
現行フィットの失敗原因

意味不明な販売不振理由を挙げるサイトや評論家
- N-BOXやフリード、ヤリスなどの内外ライバル要因とする低迷理由は全て誤り
- 女性向けデザインだから、男性受けしなかったとする理由も全て誤り
- コロナ影響による販売不振理由も全て誤り
- 2本のスポークハンドルが販売不振とする理由も誤り
販売不振理由は「犬顔ライト」が最大要因
犬顔ライトでテールも犬顔テールに
U字型のLEDヘッドライトと同様、同じコンセプトのU字型のLEDテールランプも可愛いというデザインでなく、不細工感が漂うデザインとなってしまっています。
グリルレスのデザインを流行らせようとして大失敗
当時、グリルレスが、ホンダデザイントレントだ、と言わんばかりの不細工グリルレス風グリルを採用したフィットです。(デコッパチ・グリル)
モデル末期の先代フリードも「グリルレス採用」のマイナーチェンジで大失敗
メッキグリルの小変更で復活したフリード。
最新フィットが販売絶不調に伴い、モデル超末期フリードがホンダの再多売モデルに躍り出るという、販売現場お手上げ状態。
リアの尻下がりデザイン
後端にかけて、この尻下がりなデザインは、過去の日産車で試みられ数々の黒歴史を残したとされています。今、日本市場で支持を得られているのは、「メルセデスCLA」などに限られます。
旧フィットの歴史を捨て「新しいものが正義」理論が大手を振るった結果がフィットです。
最新フィットでは、犬顔の可愛い路線だけでなく、屋根が重たくなり、リアも不細工感を演出する最強な組み合わせデザインとなっています。
歴代フィットは端正なリアがコンパクトハッチ勝利の方程式
マイナーチェンジでも失敗を認めず犬顔ライトを続行させる闇
もはや、販売現場やフィットの購入検討者にとって、デザインの大失敗を認めない状態に「諦め感・残念感・絶望感」が漂っているのではないでしょうか。
中国ホンダが愚策打開に動いた
中国では、ホンダと2社の合弁会社が存在します。異なる車種を生産し、2社で競合しないような生産・販売形態となっています。
近年の中国では、BEV化が急速に進んでおり、SUVハイブリッドですら販売絶不調となっており、余力がない状態となっています。その結果、合弁会社であるため、中国側企業の要求や裁量権を認めた可能性が高いです。
広汽本田汽車
本田技研工業が広汽集団との合弁で設立した中国で四輪自動車の製造と販売を行う
フィットから、アコード、高級ブランドのアキュラまで
東風本田汽車
本田技研工業が東風汽車との合弁で設立した中国で四輪自動車の製造と販売を行う
シビック、インスパイア、各種SUV
中国ホンダのフィット改良型の是非
犬顔を大失敗認定し、改良したのが以下のフィット
あくまで、中国市場限定の「広汽本田汽車」専売モデルとなり、日本市場投入は無い想定です。
流行りのBEVのように薄型の横一直線LEDとしたかったのかもしれませんが、最新フリード風4灯LEDデイタイムランニングライトとその下部に取って付けたかのような、アンマッチなメインヘッドライトが並びます。
いかにも突貫工事なデザインは、過去のホンダ車における前期モデルで大失敗したモデルの後期モデル・リカバリーで販売復活してきた輝かしいデザイナーの力量とは明らかにレベル感が異なるものです。
モデル末期でテコ入れする闇
2020年登場のフィットは、すでに5年が経過しており、コンパクトカー低迷の中国市場において、このデザイン大失敗フィットのマスクを今さら大変更してきた点が注目に値します。
この点では、広汽本田汽車における、日本の本国ホンダへの抵抗と見るべきでしょうか。
リアは変更なしという点で、不細工なライトだけ大変更
U字型テールLEDに変更なく、変更点はフロントの犬顔LEDを捨てて、直線タイプのマスクに変更してきた点がポイントです。
リアバンパーのデュフューザー形状が若干変更されている模様。
2025フィットに見るホンダの迷走と闇:まとめ
まず、この中国版フィットを日本のユーザーも販売店も誰も望んていません。
スターウォーズ「ボバフェット」フェイスな2025中国版フィットは、中国市場のみの販売に留めていただくようお願いしたいところです。
そして、ホンダの過去歴史におけるデザイン失敗が、数々の大成功モデルを販売低迷の闇に落とし込んだ破壊力は、歴代の支持ユーザーやそれを支える販売店にとって残念でなりません。
- 新しいものが正義だ・・・結果、市場で支持されず
- 新デザインコンセプトを理解できないのは頭が固い・・・結果、市場で支持されず
中身は非常に良いのに、デザインが残念で販売機会を失うという屋台骨を揺るがす「闇」を繰り返さないよう、デザイン部門の暴走を止める「AIシステム」の導入を切に願います。