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新型スープラはダサい・失敗のか?Z4流用を共同開発とする説

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査定君
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「スープラはBMW Z4なのか?」であることは、皆さんご存じかと思います。
新型スープラはダサく・失敗なのか?真相に迫ります。

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トヨタにスポーツカーを作る技術は無いのか

  • 過去、BMW Z4の歴史や背景・経緯の知識がない
  • なぜBMW Z4ベースとしたのかトヨタ側発言の受け売りで終わっている

トヨタにはレクサスLFAや86を作る技術力もあるし、GRスポーツやTRDなど、モータースポーツにも積極的に参戦しているのは、一般の読者も知っている。
しかし、スポーツカーはライトウエイトスポーツのマツダロードスターだけに絞る必要もありません。

BMWとの提携話の背景としてのスポーツカーの共同開発についても全く触れられていない。
直列6気筒エンジンの開発を止めたトヨタにとってBMWエンジンが魅力的に映ったことも触れられていません。時代背景によるトヨタ的なコスト制約事項の解決をBMWに求め、エンジンだけでなく、AT、シャーシ、足回り、インテリアのコントローラに至るまでBMWベースで作った結果がスープラです。

トヨタ専用チューニングがあったとしても中身のハードウエアが完全にBMWベースなら、それは「外観だけいじっている」だけなのです。コンピュータソフトの「パラメータをいじっている」に過ぎないのです。

新型スープラはダサいのか、失敗なのか

価格的にはBMW Z4をわずかに下回る価格設定とされ、本家Z4の販売台数も以前に比べると縮小傾向となっています。日本市場的には、ニーズも限られており、世界的にはフェアレディZと同じようにクローズドなスポーツカーとしての市場は、もともと限られていると言えます。

デザインは一定の支持あり

東京モーターショーでもコンセプトモデルが登場し、PS4ゲームソフトグランツーリスモにおいても、コンセプトモデルから早々に登場しています。これらの発売前から周知されたデザインに対して、ネガティブな意見は少なく、世界的にも高評価となっています。

北米では、3月発売Z4、7月発売supraの違いですが、この差は本家を超えている結果です。少なくともアメリカ人にとってスタイリングでスープラを敬遠していないという結果です。

2019年 Z4 スープラ
7月 288台 320台
8月 285台 643台
9月 247台 514台
10月 310台 516台

一方、ネットの声は、偏った意見が多い

  • 8ATのみ。(BMW Mモデルが、AT化したことも知らないのでしょう。6MT追加予定)
  • ドイツ製のエンジンは故障が多い(いつの時代の話でしょう)
  • デザインがダサイ(モーターショーやゲームソフトでは高い評価)

従来の日本車的価値観で語っている、昭和的な価値観のご意見です。最新のBMW製エンジンやメカニズム、トヨタが採用した背景なども、全く知らないご意見でしょう。旧車支持派な方も多いようですが、世界的に見れば少数派と捉えられます。

BMW Z4クーペの歴史的背景

そもそも、BMW Z4はボディこそ大型化していますが、先代はBMW Z3。
そして、2シーターオープンスポーツカーである。そのベースはマツダロードスターに強く影響を受けている点でもスープラとは考え方が全く異なります。
ボディサイズやオープンカー、価格帯では、微妙にポルシェボクスターと被りますが、ライバル車として、比較購入したり、悩むユーザーなどほとんどいないでしょう。

BMW Z4は、ボディは大型化しツーリング志向になったが、過去のトヨタ車に相応しいジャンル車は皆無です。Z4はオープンスポーツカーなのです。

トヨタスープラの歴史的背景

セリカXX、70、80スープラともに北米市場向けのグランドツーリングカーです。エアロトップなどのボディもあり、北米ニーズを強く反映した車になっています。70スープラではラグジャリー度もZ4よりも先行していた感もあります。80スープラはよりスポーツ度を高めたがZ4のオープンジャンルとは全く被らない市場だったと言える、
最終モデルとしては排気ガス規制で消えてしまったが、トヨタのスーパースポーツカーのジャンルだった車でもある。

トヨタが妥協しまくったスープラはコンセプト大変更

「共同開発」でなく、新型Z4のシャーシとエンジンをベースにスープラボディを「乗っけただげ」のことです。当然、Z4にある4気筒ターボエンジンもラインナップ。中身はZ4の金太郎飴仕様です。「制御を変えた」は、新型Z4をベースに「制御を変えただけ」です。
BMW用のチューニングパーツもそのまま使える内容です。

インテリアは、BMWのインターフェースそのもの。ウインカーなどは、左のままの手抜きです。とても共同開発したとは思えない、従来の日本車からは考えられないものです。

ただ、センターモニターは10.25インチから8.8インチにダウンしたりとZ4丸ごとでなく、スープラ側でスペックダウンもあります。

エンジンやミッションを設計段階から共同で考えたのではなく、他のBMWに載っている既製品です。結局、本来の旧スープラのコンセプトに近い、BMW2シリーズクーペなどの4シータークーペをスポーツカーに作り替える事も出来なかった。
旧スープラのコンセプトを従来から存在するBMWZ4のコンセプトに無理やり変更した。それは、2014年という時期が新型Z4の開発に合致したからに過ぎません。エンジン、電装系がBMWベースであるためトヨタ側に全くノウハウはありません。長い目のメンテナンスを考えればBMWZ4を選んだ方が安心感もあるでしょう。

単にメーカーのインタビューベースの賛美記事に仕上げては全く意味がありません。歴史的背景を無視したコンセプトの大幅変更など突っ込みどころ満載のスープラについて、ジャーナリストとしての論点を整理するべきかと思います。

スープラのハード・ソフトの内情

  • エンジン:BMW製の直列6気筒ターボと直列4気筒ターボ
  • AT:ZF製8速AT (Z4と共通)
  • シャーシ:BMW製
  • コンピュータ(BMW製>トヨタ製の言語変換機>トヨタ整備コンピュータで確認可能とする)
  • トヨタ製の言語変換機を通じて、メーター、オーディオなどはトヨタ製が使用可

基本的にBMW製をベースとして、トヨタの整備工場にあるコンピュータにそのまま接続できるように言語変換機を追加しています。車体制御エラーはトヨタ言語に変換され、他のトヨタ車同様に整備できるイメージとなっています。

まとめ

スポーツカーを新規開発するには莫大なコストがかかり、BMW製Z4を流用することで大幅にコストを軽減することができています。

ハードウエアは全て、BMW製。言語変換機を通して操るだけのトヨタに上記の文言は、一切当てはまりません。スープラは、中身BMW製Z4そのものなのです。左ウインカーなどトヨタらしからぬ手抜きも見られます。

トヨタもスープラ開発秘話として、BMWとの協業で苦労したと思われます。「スープラ・ダサい」「スープラ失敗」という声もありますが、21世紀のスポーツカーの在り方としてスープラ復活を素直に喜びたいと思います。