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石油利権がBEVやFCEVの普及を阻害していない

査定君
査定君

電気自動車と燃料電池車の普及にブレーキを掛けているのは石油利権だろうということが想像出来るようになった。」という記事を見かけましたが、本当でしょうか。ガソリンスタンドは減少の一途であり、オワコン化が確定しています。普及を阻害していない理由を解説します。

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ガソリンスタンドは減少の一途

引用:国沢光宏氏のブログ

電気自動車と燃料電池車の普及にブレーキを掛けているのは石油利権だろうということが想像出来るようになった。

引用:資源エネルギー省

たった五年で1割減少

ガソリン消費量が、年率2.3%減少していけば、将来どうなるのか?は素人でも予測できます。
燃費の良い軽自動車、ハイブリッド車をユーザーが購入することで、ガソリンの消費量は減っていきます。

ガソリンスタンド数の減少

25年で店舗数は、約半分以下となる勢いです。後述するEVスタンド数を下回ってしまいました。
EV低迷の日本でも、このような実態です。

  • 1995年3月:60,421店
  • 2023年3月:27,963店

ハイブリッド車の爆売れでガソリンスタンド売上減少、店舗閉鎖

燃料費の高騰により、財布にも優しい、ハイブリッド車や軽自動車が爆売れしています。
日本は、CO2排出量の少なさでも世界のトップクラスであるように、環境にも貢献しているのです。
しかし、ガソリンスタンドに行く回数が減ることは、ガソリンの売れ行き不振、ガソリンスタンドの淘汰をユーザーが自ら促進していることに繋がります。

ロビー活動は焼け石に水

  • ガソリンが年々、売れなくなるという、需要と供給の関係から、ごく自然の流れです。
  • 市場原理の原則に対して、石油関連の議員数や陳情数によって、この流れに逆らうことなど、無理と言えるでしょう。
  • 税収減少は避けられず、発言力は弱まる一方です。

利益減少の石油業界

ハイブリッド車や軽自動車ばかりが売れる負のスパイラル

  • 環境に優しい車は、石油業界にとってまさに悪夢です
  • 普及すればするほど、ガソリンの売り上げ減少を招きました
  • 年率マイナス2.3%という結果となりました
  • 採算の取れないスタンドの閉店、地方僻地スタンドの閉店ラッシュ加速

斜陽産業、異業種転換が必須

  • CO2削減の流れは、石油業界に対する斜陽化の促進施策
  • ソフトランディングか、ハードランディングの違いでしかない
  • 淘汰は避けられない
  • 延命策に何の意味もない
  • 他の代替エネルギーへの転換を図るものの、従来の石油の利益を補うだけの施策に到達できていないのが現状

利益増の自動車業界

利益増

石油業界に訪れた突然の斜陽化路線とは裏腹に、ハイブリッド車や軽自動車の爆売れにより、利益増の自動車業界です。

燃料費節約は、ユーザーに絶大なメリット

  • ガソリン代が安くなった
  • ガソリンスタンドに行く回数が減った(手間が減った)
  • 各種減税のメリット
  • 環境に優しい車に乗っている自負

ユーザーが喜ぶメリットが重視されています。
しかし、地元スタンドの閉店という、利便性を損ねるデメリットが、ジワジワ進んでいる状況です。実態として、明確な不便さに繋がっておらず、自らの重要インフラを淘汰に導いていることは、気が付いていないユーザーです。

空前の利益を石油業界に還元すべきでは

欧州や中国が規制強化を見据えて、BEV化にまい進する中で、従来の内燃車、ハイブリッド車をメインに売ることで、空前の利益を上げている日本の自動車業界です。ある意味、欧州勢が手薄になった市場を掻っ攫っていると言えます。

結果、表裏一体の石油業界に利益を還元すべきですが、そのような流れにはなっていません。
ガソリンを垂れ流していたクルマもハイブリッド化し、ますます、ガソリンは売れなくなるのです。
自動車業界だけが儲かり、石油産業が衰退する構図です。

水素普及を阻害する陰謀論は本当か

水素スタンド設置に5億、ガソリンスタンド設置は5千万

  • 産油国が邪魔しているとか
  • 石油業界が水素の普及を邪魔しているとか
  • 水素から撤退させるように働きかけているとか

なぜか「陰謀論」に結びつける記事を見かけました。本当でしょうか。
仮に水素製造コストが安くても、水素燃料電池車に届けるまでのインフラ、維持管理コスト、補助金無しでも「儲かる水素ビジネスモデル」が全く成立していない事は誰の目にも明らかです。

FCEVは自動車業界の雇用延命が目的最大化

オワコン水素が普及しない理由
世界では、次世代自動車の本命がBEV(バッテリー電気自動車)とされてるにも関わらず、日本製BEVの販売が出遅れていると指摘されています。 このEV出遅れの理由は、FCVオワコン・FCV失敗が原因である理由を解説します。
トヨタの水素燃料電池車と水素自動車は失敗なのか?
トヨタの水素自動車「燃料電池車(FCEV)と水素内燃機関(HICE)」の今後とは?。水素自動車に未来はあるのか、水素自動車は、すでに失敗しているのかを解説します。

法的な整備が不十分

水素スタンド設置に伴う数々の制約が普及を妨げているとする意見があります。本当でしょうか。

普及を促進するのは、誰の役目でしょうか。事項で解説します。

水素普及の他力本願

550万人の自動車産業、雇用を守るための救世主として生まれた

内燃エンジンに代わる救世主としての水素燃料電池車です。
ハイブリッド車で、ギリギリまで引っ張りつつ、燃料電池車に移行するというシナリオなのです。
であれば、自動車業界は、水素インフラ維持に莫大な資金を投入する義務があるのではないでしょうか。さらに普及のために水素自動車そのものをBEVよりも安くするなど、企業努力が必要です。

政府の補助金や石油業界頼みは筋違い

最終的な目的が、自身の自動車業界の雇用維持であり、BEVよりもFCEVを選んだメーカーとしては、FCEV促進にハイブリッド車で潤った資金を全力投入すべきなのです。
しかし、近年のFCEV低迷や世界的なBEV一択施策により、水素産業に対してみて見ぬふりのようです。

テスラはEVスタンドを自ら展開

テスラは、車を販売するだけでなく、自社のEV充電規格(テスラ・スーパーチャージャー)スタンドを設置する対応を行っています。
結果、世界の老舗自動車メーカーもテスラ規格に対応するなど、普及促進に結びついていると言えます。アメ車はBEV自体に乗り気でないように見えますが、テスラを筆頭にGMなどの戦略は抜かりないと言えます。
水素燃料電池を普及させたいなら、政府や石油業界に任せるのではなく、自動車メーカーが自らインフラ促進のために莫大な利益を投入し、積極的に利益を還元しなければ、普及に繋がらないでしょう。

テスラはオワコンなのか、株価の動向と今後の見通し
株価時価総額でトヨタを超えたテスラ株価の今後はどうなるのか。 自動車業界的な視点で、過去、現在、そして今後の見通しを解説します。

BEV普及を阻害する陰謀論は本当か

日産リーフ登場で、一気に普及したEVスタンド

2010年代前半、日本車のBEV先駆車として日産リーフが登場し、全国にEVスタンドが整備されていきました。当時、BEVの世界市場でのトップ3に君臨していた時代です。
この流れに従って、BEVに傾注していれば、EV出遅れという惨事は防げた可能性も高いのです。

EVスタンド普及を阻害したのは石油業界なのでしょうか

引用:syscomnet.co.jp
EVスタンドの低迷、横ばい状態は、日産リーフの低迷とそれに続く日本車が無かったことです。単に需要と供給の関係から、横ばいとなった結果に過ぎません。
よって、すでに3万基という充電スタンド数を見比べればわかるように、石油利権がEVスタンドの普及を阻害していたとする事は、あり得ません。

オワコンは、EVでなくハイブリッド車なのか
欧州連合(EU)が、ガソリン車販売を2035年以降禁止する方針を転換し、条件付きで合成燃料「e-fuel」認める法案を採択しました。 この結果、国内メディアでは「EVオワコン」「トヨタが正しかった」という論調に対して、独自の分析、洞察の内容を解説します。

水素参入障壁は法規制が厳しいせいなのか

規制が厳しいのは理由がある

水素スタンド設置に5億には理由があり、それでも規制に合致した水素スタンドが出来ています。
ならば、規制に見合った土地を買収し、要員を雇い、水素インフラを自動車メーカーが率先して行うべきなのです。

インフラ整備は他力本願

  • テスラ同様、自動車メーカーが潤った莫大な利益を水素インフラ拡充へ、チカラ技で投入すれば良い
  • 莫大な資金を日本国内のロビー活動に投入すれば良い
  • 水素燃料電池車の宣伝だけで、インフラの地固めを怠った結果が、FCEVオワコンです

法規制が厳しいのは石油利権なのか

日本国内で水素スタンド全面禁止であれば、その言い分も通用します。
しかし、今の水素スタンド普及率は単にビジネスモデルとして破綻している結果です。
石油利権という陰謀論に転嫁する前に、BEVやFCEVの発展を自ら阻んでいる理由を深堀すべきでしょう。

BEVよりFCEVを重視した施策が全ての元凶:まとめ

2015年の日本メーカー施策

2015年に描かれたロードマップ図(EV軽視・FCEV重視の図)

こんな図を描いてみたものの、ダイハツで軽BEVを出したら、ハイブリッドが売れなくなる恐れがあるので、作る気も売る気なし。PHEV車も充電習慣が身についたら、次はBEVなので、これも本気で売る気なし、というHVありきの図です。これに翻弄されたガラパゴス日本。

当時の優先順位

日本の施策(2010年代から現在)

  • ハイブリッド車の販売優先
  • 次にFCEV車の販売優先(次世代の救世主)
  • 次にBEV車

世界の施策(2010年代から現在)

  • BEV車一択
  • 燃料電池は、完全にオマケ的存在

まとめ

  • 世界的な温暖化問題が沸き起こった段階で、化石燃料の衰退の運命は決まった
  • 世界の流れに歯向かうチカラは、産油国にも石油業界にも議員にも一切ない
  • 国内の石油業界斜陽化に拍車を掛けたのは、ハイブリッド車・軽自動車が爆売れが要因
  • 自動車業界雇用延命の救世主としてFCEVに回り道し、10年を棒に振った結果、FCEVオワコン化の顛末
  • 結果、誤ったFCEV施策のため、世界のEV化の波に出遅れてしまった業界全体のガラパゴス化
  • よって、今どき「石油利権がBEVやFCEVの普及を阻害している」とする陰謀論に対して、驚きを隠せません。