VW(フォルクスワーゲン)やアウディの中古はやめたほうが良いというネット意見を見かけました。なぜ「やめとけ」なのか、具体的にVW中古を止めた方がいい理由を独自の分析、洞察から解説します。
VW・アウディ中古やめた方がいい理由
「やめた方がいい」「やめとけ」の意見を集約
- 修理代や部品代が割高で、国産の2~3倍もする
- 部品寿命が短く、数年で壊れるという例も
- エンジンやATの修理代が100万以上かかる
- 車検代が国産車の2~3倍かかる
- ディーラー認定中古車と一般店とよりも、割高
- ディーラー以外では修理出来ない不具合がある
- 3回目の車検を過ぎると急に壊れる
- リセールが安い
VW・アウディオーナーの方が見れば都市伝説のようです。これは本当でしょうか?
ただ、VWディーゼルゲート事件により、ユーザーが離れていったのは、まだ最近の事で記憶に新しいところでしょう。「VWディーゼルゲート事件」で検索してみると、どうでしょうか。
保証が少ないのでしょうか
正規ディーラーの認定中古車を選べば保証期間の長いものが購入可能です
故障が多いのでしょうか
正規ディーラーの認定中古車を選べば保証期間内の故障にも対応可能です。安心してお乗りになれます。
知名度が低いのでしょうか
メディアの露出度が他の欧州車よりも目につきます。日本国内では、ベンツBMWの2強イメージが強く、御三家とするメディアイメージが定着していません。中古車市場での下落圧力は当然高くなる傾向です。
部品や修理代の維持費が高いのでしょうか
国産車に比べれば部品輸入コストなどにより、割高となるもののの、他のドイツ車と比較して高いわけではありません。
近年は、コンピュータ診断機による確認が重要であり、ディーラーや専門工場での整備が必須となりますが、これらは国産車も輸入車も同様であり、アウディが特別なわけではありません。
ハイオク指定なのでしょうか
他のドイツ車同様、ハイオク指定となります。
国産車に比べて品質は下がるのでしょうか
近年、品質は向上しています。ただし、消耗部品は国産車と異なり、寿命が短いケースがあります。
値引き出来ますか
店頭表示価格からの値引きについては、店舗に確認ください。長期在庫車などは、交渉の余地があると思います。
右ハンドル車の居住性が劣る
他メーカーに比べて、右ハンドル車(特にドライバーの居住性)に不満が多いです。
取って付けたような右ハンドル車の設計は、明らかに不自然な運転姿勢を強いられるモデルもあり、モデルにより、確認が必要となります。これが不満となり手放す結果にもなります。
渋滞走行が多いなら要注意
都市部などにお住まいの方で、毎日のように渋滞走行を多用するケースは、DSGやSトロニックなど、トランスミッショントラブルのリスク回避策として、なるべく避けた方が無難ということです。
最近のVW・アウディは壊れない、信頼性向上
国産車ユーザーの方から見て、VWに対するイメージは壊れやすい。修理代が高いというイメージを持たれていると思います。
VW・アウディの故障率が低くなったのは、新車購入後3年間の点検整備をパッケージ化したメインテナンス・プログラム「VW安心プログラム」や「Audi Warranty」「Audi Freeway Plan / Audi Freeway Plus. Light / Audi Freeway Plus」がスタートしてから、品質も高まってきたように思います。以降、オイル交換がロングライフ化されたり、環境への配慮も含めて交換パーツの長寿命化も進んでいます。
安心プログラム(新車3年保証)
安心1:3年間走行距離無制限の一般保証
新車納車日から3年以内であれば、走行距離にかかわらず不具合を無償で修理。
安心2:3年間・塗装の保証
お車の塗装面に生じた不具合について、無償で再塗装を行います。
安心3:12年間・錆穴の保証
お車の車体内側から錆により穴が開いた場合、無償で交換します。
安心4:2年間・純正部品の保証
純正部品に不具合が発生した場合、無償で交換します。
安心5:5年間・24時間対応のフォルクスワーゲンエマージェンシーアシスタンス
万一、路上で走行できなくなった場合の応急処置をはじめ、車両の牽引、ドライバーや同乗者の移動手段をフォルクスワーゲン負担で手配。
※2016年4月1日以降の新車登録のみ5年間サポート。2016年3月31日以前の登録車両は3年間サポート。
安心6:24時間対応のVW・アウディカスタマーセンター
VW・アウディカスタマーセンターの経験豊かなスタッフが24時間365日、ご質問やご要望を受付回答。
都市部では、まるでプリウス並みにVW・アウディ車を見かける頻度が多いのではないでしょうか。
これは、国産車からでも気軽に乗り換える対象になってきたことを示しています。
国産ミドルクラスのセダンやワゴンの乗換え対象として、ゴルフやバリアントが選ばれ、次の買替は上位モデルへステップアップという流れです。
「いつかはクラウン」の流れがVW・アウディでも起きているのです。
やめた方がいいVWのグレードとは
やめた方がいい車種
- 10年落ち(低年式車)
- 10万キロ超え
- A8/A7/Q7/アルテオン(6年落ち以降)
- カブリオレ、TTロードスター、スバイダー
- 旧車上級者にとっては、選ぶ事も楽しみの一つかもしれませんが、外車中古車初心者にとっては、リスクの高い買い物です。
カブリオレ、TTロードスターはやめた方がよいのか
オープントップの解放感は、なにものにも代え難い魅力がありますが、可動部が多いゆえに故障が発生しやすい可能性もあります。高年式車を選べばリスクも少ないでしょう。
ハードトップ、ソフトトップ問わず、購入時のこれでもかというぐらいに確認してください。
シートや内装の劣化も前オーナーの使い方次第で劣化状況に差が出る部分です。
ソフトトップの場合は、痛みが目立つ部分です。
アウディのブランドパワーの低下
A8/A7/Q8/Q7はやめた方がよい、とする声が多い理由
一般的に、法人ユーザーでの購入が多く、乗り方が荒かったり、多走行の車種が多いようです。
3年、5年の新車保証が切れた時点で中古車として再流通する。
新車保証期間切れで、部品としても交換していないケースも多い。
部品代や修理代は、A6やQ6以上のクラスはエントリーモデルや中堅モデルと異なり、ワンランク上の価格になります。
なぜ、A8/A7/Q7は、止めた方がよいのか?
新車価格が1000万円を超えるモデルですので、新車で購入可能な方な資金力のある方が購入すべきでしょう。中古車では5年を過ぎれば、300万円台からとなります。
程度の良い低走行車であれば、ノントラブルの可能性も高い最新モデルであっても、2年間で100万円の維持費を払える経済力のある方が購入すべきでしょう。
さらに10年落ちとなれば、100万円を切る中古車も出てきます。
多走行で何らかの不具合を抱えているケースも多くなり、消耗品を全て交換すれば、2年間で100万円の維持費を遥かに超えるケースも出てきます。まさに安物買いの銭失いとならないよう、旧型のA8/A7/Q7、カブリオレ、TTロードスターが高いです。
A1からA3、Q1~Q3ばかりが売れる
近年の新車販売では、A1/A2/A3/Q1/Q2/Q3のエントリーモデルばかりが売れる傾向です。
これは、ライバルのベンツやBMW、ボルボとは明らかに異なる傾向です。
上級モデルのタマが少ない
2010年以前は、市場で良くみられたA4やA6は、それなりに売れていたため、タマも豊富だったのですが、近年はエントリーモデルばかりが中古車市場でも見られるようになりました。
結果、A4以上は売れないため、中古車市場ではタマ数不足となり、逆に割高感を伴う結果となるのです。
アウディでもSUV人気は、変わりませんので、もし希望のモデルがあれば狙い目でしょう。
また、ポルシェマカンとQ5がシャーシを共有していたり、考え方次第ではお買い得とも言えます。
エントリーモデルの高年式中古車で相性を確かめる
現在、お乗りの車が国産車であり、外車の中古車に初めて乗換えようと考えている方は、VWポロやゴルフ、トゥーラン、アウディA3を選ぶことをお勧めします。
最新モデルは2010年以降、飛躍的に品質が向上しており、故障内容は明らかに低減していると思います。
- お勧めは走行7万キロ以内、7年以内の中古車
- VW・アウディ中古でのお勧めは、ディーラー認定中古車
- 走行7万キロ以内
- 7年以内の中古
この範囲に収まっていれば、やめた方が良いという心配をしなくても、ほぼ大丈夫なほど最近の中古車の故障率は下っていると思います。
VW・アウディ中古でやめた方がいい:まとめ
近年のモデルは、7年、7万キロ超でなければ、買った翌日に壊れるような粗悪車両を掴むケースは少なくなっています。むしろ3万キロ以内であれば、国産車並みの維持費で乗れるほど、故障率も低減し品質が向上しています。欧州車が日本でシェアを増やした理由でしょう。
しかし、7年、7万キロレベルであっても、次回のディーラー車検では、30万、50万の修理費用は確実に請求されるケースも多いでしょう。
VW・アウディの中古はやめた方が良いのではなく、30万、50万の維持費は、必要経費であるという認識を持つ事がオーナーの前提条件とも言えます。
渋滞利用が多い場合は注意が必要
VWのDSG、アウディSトロニックは、渋滞時のミッション負荷が高く、故障の原因になります。(過去のリコール多発によるトラブル事例はネット上に沢山あり)
トラブルだけでなく、スタート時や変速時のシフトショックも大きく、トルコンATやCVTを利用していた方にとっては、この仕組みの違いは運転時のストレスにも繋がります。
右ハンドル車の運転ポジションに要注意
右ハンドル圏の設計が重視されていないのか、左側のフロアが大きく張り出して、左足の置き場に困ったりするモデルもあります。(特にDセグメント以下)
最新の設計技術をもってすれば、左ハン左ハンに関わらず、ドラポジに不自然さを強いる設計を避けるのが筋です。しかし、30年、40年前の輸入車のような、左ハンドル車を強引に右ハンドル車にしたような、商品設計・マーケティングとして明確な考慮不足が見られます。
日本市場における欧州車の適合度を考えれば答えは出ている
メディアがいかに、御三家イメージを定着させようとしても、車自体の不満点が大きくユーザー評価を下げている部分もあります。この点を改善しなければ「やめた方が良い」という評価は変わらないという「まとめ」になります。
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