前期失敗から後期モデル回復
全車3ナンバー化でデザインの自由度を高めたものの、各ディテールの消化不良が目立ったモデルです。先代と異なり、リアナンバープレートをバンパー中央に移動したことが失敗原因とされましたが、失敗原因はリアデザイン全体が醸し出す尻下がりが原因です。
10代目以降のモデルでは、リアコンビランプの間という「クラウンデザインのルールが確立」してしまいました。
クラウンクロスオーバーでは、リアコンビランプ連結、バンパー下部にナンバーというデザインに復帰しました。時代は変わり、テールランプの位置やバンパーの下部のブラックアウトな処理など、ハイデッキに欠かせないデザインの王道が確立しています。
9代目クラウンでは、デザイン的な未成熟さが目立ち、ナンバー位置を戻したり、リヤボディパネルを変えてまで大胆なマイナーチェンジを実施し、なんとか販売が回復したようです。
この大失敗をふまえて、10代目クラウンは、古典的クラウン王道デザインに回帰しています。
9代目クラウン失敗まとめ
9代目クラウンは、爆発的に売れた8代目の後継モデルであったために「ださい」点で注目度が高まり、黒歴史に名を残してしまったと言えます。
写真は1988年登場のレジェンドです。ハイデッキなトランク、連結テール、バンパー内ナンバーなど、デザイン的な破綻は、マーク2(X90型)同様に見られません。
ダサイ・ブサイクと感じないデザイナーのセンスが疑問
ポイントは、デザイン的なセンス、デザイナーの力量次第なのです。そして、不出来なデザインを市販化させない責任者の判断力に掛かっています。
9代目クラウンの前期:失敗、後期:回復という「まとめ」になります。
最新クラウンセダンは、受け入れられるのか
最新クラウンは、MIRAIベースなだけにデザインの消化不良が目立ちます。
クロスオーバーはSUVだけに割り切れる部分もありますが、クラウンセダンについては、デザイン面で再度、黒歴史に名を残す可能性を秘めたデザインでしょう。