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カーボンニュートラル燃料(CNF)はオワコン、将来性に疑問

査定君
査定君

Carbon Neutral Fuelの頭文字をとったCNFは、カーボンニュートラルな燃料を意味します。これは、内燃エンジンを救う夢の燃料なのでしょうか。CNFはオワコンでしょうか。その実態を解説します。

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CNFはオワコン燃料

メディアのミスリード「e-fuelでEV死亡説」の嘘

欧州では、e-fuel燃料の規定が採択され、2035年以降もe-fuel燃料が認められました。
欧州販売においては、「厳格なe-fuel規格のみ」認められています。欧州が先行し、北米やアジアが追従するのも時間の問題でしょう。
e-fuel規定には、化石燃料以外なら何でも良いというような、緩いCNF規格を含めていません。
あたかも、e-fuelとCNFが同一であるかのようなメディア記事は、完全なミスリードです。

CNFはオワコン燃料の理由

  • 今後、内燃エンジン車は消える方向
  • バイオエタノールや合成燃料は、先進国ではメジャーな存在ではなく、現時点、非常にマイナーな燃料。インフラも先進国では全く整っていません
  • その状態で、未来の燃料としては、欧州では、e-fuel規定が採択された
  • CNFが生き残れる未来の市場は存在しない。
    (南米など一部地域を除き、自動車多売国・先進国での市場は存在しない)
  • 一部メディアがCNFを持ち上げるのは勝手ですが、CNFの将来性を誤認し、市場を混乱させる結果でしかない(ミスリード)

バイオエタノール燃料

  • バイオマス(トウモロコシ・サトウキビ等の植物由来の資源)からつくられるアルコール
  • バイオマスを発酵・蒸留する事で生成
  • 「バイオマス」は生物資源(バイオ)の量(マス)を意味しています。
  • もみ殻、家畜糞尿、下水汚泥、廃食用油など、動植物由来のエネルギー源の資源
  • メリット:途上国でも生産可能、価格がガソリンより安いケースもある
  • デメリット:金属やプラスチックへの悪影響を及ぼす成分が含まれるケースあり

ブラジルでは、メジャーなバイオエタノール燃料ですが、様々な問題点が多く、先進国のスタンドで容易扱えると考えるのは誤り。そして、劣悪なCNF燃料は、欧州e-fuel規格の対象外です。
もはや、将来性を語るレベルに無いことが理解できるでしょう。

バイオディーゼル燃料

ディーゼル先進国の欧州では、バイオディーゼルに着目すらしていません。
すでに乗用車クリーンディーゼルエンジンは、欧州や日本を除き、市場から淘汰されつつあります。
よって、乗用車向けバイオディーゼル燃料の将来性は、ほぼ無いと言えるでしょう。

CNFの仕組み

CNFは合成燃料とも呼ばれ、大気中の二酸化炭素と水素を合成して作られる燃料です。
CNFを燃料とし、内燃エンジンで燃焼・排出することで、原料となった二酸化炭素をそのまま排出するだけイメージとなります。
結果、「新たに二酸化炭素を増やしていない=CO2の増加に繋がらない」という意味と同じになるのです。一見、非常に合理的なロジックであり、内燃エンジン延命の主役であると考える方も多いようです。しかし、その解釈には根本的な誤りが存在します。

※ナノセルロース(セルロースナノファイバー/CNF)はパルプや木粉等の原料を湿式で機械的処理することで製造は、別の用語になります。

100%非化石燃料ならOKなのか

現在、環境政策に重きを置くレースシーンでは下記の製品名が利用されているようです。

  • ドイツのハルターマンカーレス社が販売
  • 製品名「GTA R100」
  • バイオマス由来の100%非化石燃料

コストはガソリンの数倍

レース用とはいえ、価格はガソリンの数倍とされ、レース以外の用途では超富裕層しか受け入れられないコストです。
内燃エンジンにも使えたとしても、その圧倒的な価格の高さ、内燃エンジンにおける未来の救世主ではないことを示しています。

カーボンニュートラル燃料によるオイル希釈問題

普通のガソリンと異なり、CNF燃料の成分は全く同じ、とはいかないようです。
その結果、レースシーンにおいて、エンジンオイルにCNF燃料が混入する問題が発生したようです。
昨今の日本車以外では、ダウンサイジングターボが大半を占めており、性能面で致命的な課題があるようです。

  • NAエンジンでは問題なし
  • ターボエンジンではオイルへの混入問題が発生(高圧縮・高温が問題)

欧米のステランティス社では、e-fuelに対応済であるとのニュースが流れましたが、CNF燃料がガソリンと同等の性能を発揮できていない現状です。
すでに市販済の一般車両側において、レース車両のような特別な燃調制御を行わせることには無理があるでしょう。

ユーグレナ社バイオディーゼル燃料とは

製品名「サステオ」

マツダファンには、お馴染みの名称ですが、実態は以下の通りです。
マルチソリューションを語るにはあまりにも非現実的な性能です。

  • JIS規格に合致してはいるが、普通に流通している普通軽油とは違う
  • 一般市販車では、燃焼制御調整が出来ず、たった20%を軽油に混合して使用が可能
  • 現在実験プラントでの製造のみ
  • 1Lあたり1万円をこえる価格が問題

欧州では、CNF規定が先行確定

欧州では、e-fuelとして2035年以降の明確なカーボンニュートラル燃料(合成燃料の製造)ルールが提示されました。(fit for 55 package)
世界基準に先行し、CNF規制強化ルールが提示されたことで、複数のCNF製造方法が、このルールに集約されていく流れでしょう。

e-fuel(合成燃料)はオワコンか、内燃エンジン車に未来はあるのか
EU(欧州連合)委員会が2035年に内燃エンジン禁止案を撤廃し、e-Fuel(合成燃料)利用可を方針を採択しました。 e-fuelは、内燃エンジンにとって救世主に見えますが本当でしょうか。 一方でe-fuelはオワコンという説もあります。その理由を解説します。

合成燃料とe-fuelの違い

元素 合成燃料 e-fuel
CO2 CO2の製造方法は問わない
(非クリーンエネルギー製造も含まれる)
大気中のCO2を直接分離回収するDAC技術が必須
H(水素) 水素の製造方法は問わない
(非クリーンエネルギー製造も含まれる)
再生可能エネルギー電力による水分解で作られる水素が必須

e-fuel前提条件

  • 再生エネルギーを用いた「水素製造」が必須
  • 大気中のCO2を直接分離回収する「DAC技術」が必須
  • 非常に高コストになることが、予め判っているため、富裕層向け高級車やレースシーンなど、あくまで、コスト度外視の用途に限定されると想定されている
  • よって、現在の内燃エンジンの利用を想定した夢の燃料ではない

e-fuel除外条件

日本や世界各国で進められているCNF製造方法のほとんどは、対象外となります。

  • バイオ燃料(ミドリムシ、バイオエタノールを含む)
  • 再生エネルギー電力を使用せず、水素製造
  • 大気中CO2でなく、工場排出CO2を用いる

特に日本のメディアは、CNFの解釈が誤っています。先行する欧州ルールとして厳格なe-fuel製造技術に準拠した上で、マルチソリューション、全方位を語るべきでしょう。

CNFの未来:まとめ

  • カーボンニュートラル燃料は、化石燃料の代替となるものです。
  • 当然、人工的に作る生成物ですから、ガソリン並みに大量製造する設備もこれからです。
  • CNF生成に必要な、水素を大量に製造するなら、大量の電力が必要であり、BEVに充填する方が効率が良いでしょう。(CO2を排出しない)
  • もしくは、水素燃料電池車へ、水素を補充した方が良いでしょう。(CO2を排出しない)
  • よって、水素を用いたCNFを作ることは、究極のムダな合成化合物であると言えます。
  • 化石燃料と同等の燃料が作れるなら「石油・石炭・天然ガス」が不要になること意味しています。
  • そんな「夢の人口石油」が超低コストで作れるのであれば、産油国も大型タンカーも不要になるのです。

結局、内燃エンジン製造の雇用やインフラを延命させるため、CNFやe-fuelを製造するという、本来の目的を見失った施策が進んでいるようです。

日本のメディアが語るような「夢の燃料」ではないことに注意が必要です。