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成瀬弘氏とレクサスLFAの事故原因とは

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成瀬弘(なるせ ひろむ) 氏の経歴(スペック)

トヨタ自動車株式会社のチーフテスト エンジニアとGazoo レーシングチームのチーフだった。トヨタ チームのテストドライバーとして47年間 (1963~2010)務めたベテランであり、世界中の道を知り尽くしたマイスターでもあった。また、レクサス LFAのチーフ テストドライバーでもあった。

1943年生まれで、認定自動車整備士として 1963年にトヨタ自動車株式会社に入社
最初に会社の車両評価と派遣社員としてエンジニアリング部門に異動。
そろばん2級証明書を保持し、経理部も経験。その後、トップテストドライバーとして評判を得て、以降はテストドライバーとして活躍した。

  • Hiromu Naruse  (1943–2010) was the japanese.
  • Chief test driver of Toyota Moter Corporation
  • Chief test engineer of Toyota Moter Corporation (1963 – 2010)..
  • Chief test driver of the Lexus LFA.

これまで開発を手掛けたトヨタのスポーツカー達は下記の通り。

チーフメカニック

  • 1965年:トヨタスポーツ800
  • 1967年:トヨタ1600GT(コロナハードトップ)
  • 1967年:トヨタ2000GT
  • 1970年:トヨタ7(5リッターターボ800ps)

開発・テストドライバー

  • トヨタセリカ
  • トヨタMR2(初代)
  • トヨタスープラ(2代目)
  • トヨタプリウス(2代目)
  • トヨタMR-S
  • レクサスIS
  • レクサスLFA(プロトタイプ)

2010 年6月23日(水)の死亡事故発生

ニュルブルクリンク近郊の一般道L94にてLFAにて走行中、BMW3シリーズとの正面衝突事故により死亡。(成瀬弘氏、享年67歳)
BMWは2名乗車で1名負傷、もう一名は危篤状態。BMWとレクサスの3名は全てヘルメット装着状態。

トヨタ7でも死亡事故が発生していた。

プレイステーションソフトのグランツーリスモでおなじみ「トヨタ7」です。超軽量ボディとハイパワーエンジンの組み合わせが非常にトリッキーなハンドリングとなっている。この高性能レーシングマシンが、1960年代末期に登場していたのだから驚きですね。

過去に福沢幸雄氏というレースドライバーがテストコースで事故を起こして死亡しています。事故の真相は闇だが、賠償訴訟により当時としては破格の6100万円という和解が成立しています。

技術的に未成熟な時代でもあり、設計、整備、車両、コース、ドライバー、管理監督のいずれに問題があったのかここでは記述を控えます。

コメント

  1. 随分前の掲載に、今頃ですみません。ニュル24時間に参加した章男社長が、成瀬さんの命日に走られた後に、成瀬さんの思い出を語られていたのをキッカケに、いろいろ調べているうちに、ここに到着しましたので、時差をお許しください。
    まずは、改めて、成瀬さんのご冥福をお祈りします。

    さて、早速ですが、全体としては大変興味深くよませていただきましたが、ご説の結論は、ちょっと誤解がある気がします。

    「テストドライバーの絶え間ないトライアンドエラーにより、自動車は進化しながら市販車にフィードバックされている」。

    これが本当だとすると、テストドライバーは、みずからの体を張っている職業に見えます。本来であれば、運転の達人のはずですから、“トライとミス”が繰り返されることはないはずで、百歩下がってそうなのだとしたら、自動車メーカーがテストドライバーをモルモットのように使っている、ということになり、そんなことは根本的に許されないはずです。テストコースであれば、多少なりともその傾向はあるのかもしれませんが、事故現場は公道です。

    ズバリ、成瀬さんは、運転者としての最低の義務である“安全”を無視して公道を走っていたことなり、テストドライバーとして失格と言わざるを得ません。

    一方、乗っていたクルマが、数千万円もするハイパーカーだったにも関わらず、衝突に対しての安全レベルが極めて低かった、というのが壊れ方を見ても伺えると思います。

    トヨタから事後報告がないのは、世の中の“常識”からはある種当然の気もしますが、本来なら、自社の安全思想を訴えるためにも、そして「いいクルマ創り」を進めているのなら、反省として徹底的な解明をすべきですが、そうなっていないのは、都合が悪いから以外に考えようがありません。

    また、情報が出ないことに対して、一般マスコミがなにも反応しないことにも不自然さを感じます。いや、広告を止められては困る、という事情からは、しごく自然なのかも、ですけど。

    • 山口さん、ご意見ありがとうございます。
      「トライアンドエラー」という表現は和製英語で、日本における意味としては「試行錯誤」になります。

      渦巻模様のステッカーをボディ全体に張った試作車が公道上でテスト走行しているスクープ写真を見たことがあるかと思います。
      市販開始前に試行錯誤としてのセッティングやチューニングといったケースを想定した「試行錯誤=トライアンドエラー」です。

      テストコースの事前テストをふまえて、一般公道走行可の認可を得ていると思います。
      ですので運転技量に関係なく、素人的な「ミス」も許容する安全性は確保されていると考えます。
      一般公道走行可とは、運転者だけでなく、公道を利用する方の安全も守られなければいけないからです。

      今回は「法定速度を超えていたのか」が争点かと思います。
      ・法定速度を超える速度で、公道をテストする必要があったのか?
       →無い
      ・法定速度を超える速度で、衝突した場合の安全性を確保する義務はあるのか?
       →無い

      公道上でヘルメット被っていた時点で、ドライバーのモラルだけでなく、公道テストを実施させた監督責任を問われても良い案件かもしれません。

  2. 個人的な見解です。
    両車の法定速度超えやLFAのセンターラインオーバーの可能性との記述が多いですが、はっきり言ってこの事故はBMWのセンターラインオーバーを成瀬氏がとっさの判断で反対側(つまり対向車線)に回避したけれどBMWのハンドリングが復活し同じ車線に戻ってきた結果正面衝突と判断するのが妥当です。
    ドイツで何度も運転している人間からすれば「日本の左車線通行の癖で左に回避」など絶対に考えられません。ドイツで1日運転していればだまっていても体は右側通行に順応します。ましてやマスタードライバーの成瀬氏の様なスーパードライバーはサーキットだろうが公道だろうか確実に最善の回避策を取ります。
    この事故が死亡事故になった要因は車体の設計にあります。カーボンモノコックのキャビンをスペースフレーム構造で衝突エネルギー吸収を行う設計は世界的に見ても稀で、もちろんトヨタはLFAまで作ったことがありません。
    いろいろ異論はあるかと思いますが、根本的な死亡事故の要因は車体構造に無理があった(欠陥とまではいいませんが)と私は革新しています。

  3. GRMNヤリスの発表に伴い、いろいろネットサーフィンしていたらたどり着きました。
    HANSデバイスはご存じだと思います。その誕生の経緯を考えると、国沢氏の論調を真っ向から否定するのは強い違和感を覚えます。
    この事故においてHANSをしていれば助かったかどうかはもちろんわかりませんが、4点式シートベルトをしていてHANSなしでヘルメットを被った状態で正面衝突した、ということを考えると、体は固定されたまま(4点式でも若干は伸びますが)ヘルメットの重さが加わった頭が前方に強く引っ張られ、頚椎を損傷したということもひとつの可能性として十分に考えられるのではないでしょうか。

    • とくさん、ご意見ありがとうございます。
      レース車両と異なり、運転席エアバッグが機能すれば、4点式ベルト影響でも頚椎損傷とならない可能性もあります。
      運転席エアバッグ機能オフの現地記事も見当たらず、国沢氏理論は推測の域を出ませんね。
      推測の可能性は否定できませんので、内容を修正しました。