トヨタのトルコンレスAT、デメリット
高級車にトルコンレスATを採用しない理由
クラウンやレクサスが、欧州車のDセグメント以上のプレミアムマーケット(メルセデスC/Eクラス、BMW3/5シリーズ)がターゲットであれば、間違いなくトルコンATを採用すべきです。ライバルのメルセデスは9AT、BMWも8ATの「トルコン式」なのです。
レクサス自体が8/10ATを採用していたわけですから、高級車における重要性は熟知しているはずですが、このような愚策になるのか意味不明です。
- 6ATがコンパクトに収まるから:技術革新を放棄
- FFベースだから:技術革新を放棄
- トルコンレス:エントリーモデルならともかく、レクサス上級モデル、クラウンに採用とか
- 北米も中国もシフトショックを好まない。ATのヌメヌメ感が必須
FFだからと技術的革新を放棄し、想定ライバルに劣り、さらに格下の6ATスペックを選択するなど、このような安易な選択は、全くあり得ません。
トルコンレスATのシフトショックは、エントリーモデル専用装備
トルコンレスATといえば、メルセデスもAクラスやBクラス、BMWも1シリーズや2シリーズでは、7速DCTを採用しています。これはメルセデス、BMWのエントリーモデル向け用途です。(なおかつ、7速と一段多いのです)
- トルコンレスATの変速ショックは、高級車に似合わないものです。
- ライバルとなる高級車勢は、最低7速からです。
- 6速という数字がチープ感を演出します。
- トルクコンバータATのスムーズな伝達こそ、高級車に求められる必須要件です。
引用元:新型「クラウン」に搭載された新開発「フロント用1モーターハイブリッドトランスミッション」説明会
トルコンレスな残念ATはマツダでも
ターボ嫌いな「スカイアクティブ」は、今も6ATが主流の時代遅れカーCX-5が屋台骨。
さらに、時代遅れの6ATを8速AT化したと思えば、残念な事にトルコンレス化してしまいました。
耐熱性、耐久性がトルコンレスATの欠点ですが
このモーター内に設置できるほどコンパクトなクラッチで大容量を実現できた背景には、高電圧電動オイルポンプによる大流量潤滑制御があるという。開発において難しかったのもクラッチからの発熱制御で、トルクコンバータレスのため発進時などは湿式多板クラッチを滑り制御してスムーズな発進を実現する必要があるのだが、滑り制御の際にどうしても熱が出てしまう。そこを大流量潤滑制御しているとのことだった。
高圧電動オイルポンプに死角はないのか
高圧電動オイルポンプという後付け装置故障、オイル系統の不具合は、過去事例を振り返れば、故障要因の懸念事項です。
湿式多版クラッチの弊害
VWやホンダ車搭載のDSGトラブル多発は記憶に新しいところでしょう。多板クラッチの発熱や摩耗、作動不具合によるものです。
リコール連発の黒歴史が、トルコンレス(湿式多版クラッチ)です。高温多湿・渋滞多発のアジア・北米圏で問題が出る可能性もあります。
流体トルクコンバーターを使用しないため、猛烈な渋滞でクラッチ摩耗が避けられなかったり、ギクシャク感が発生します。