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アウディ・ポルシェの左足元が狭い問題を語る

査定君
査定君

「アウディ・ポルシェ 足もと 狭い」という不満の声が多いようです。
右ハンドル車に乗る方は、不満に感じていないのでしょうか?。狭すぎる原因に迫ります。

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アウディのボディベースは足元狭い問題

アウディとボディを共有するポルシェも右ハンドル車の足もとが狭いという悩みが多いです。

メーカー側の右ハンドル市場軽視

プラットフォーム設計時、左ハンドル仕様を前提とした運転席のスペース設計が優先されています。その結果、右ハンドル仕様は、単純に取って付けた感が強く感じられることです。
これは、メーカーが右ハンドル市場を軽視し、設計時に全く考慮していないことが背景にあるのではないかと思われることです。

右・運転席スペース

センタートンネルが運転席側に大きく張り出しています。その結果、フロアカーペットの形状がフットレストよりも内側にカーブしています。
シートポジションと足元を置く場所の位置関係がズレています。
結果、左足の膝(ひざ)がセンターコンソールのカーペットに接触し、自然とガニ股の乗車姿勢になります。その結果、足の裏が内側を向いて不自然な体制を強いられます。
フットレストが遠いという指摘もありますが、それ以前の問題です。

左・助手席スペース

元々、左ハンドル用に作られたスペースであり、右足と左足の膝も足元も余裕があります。
自然な体制で乗車できます。
明確に運転席と助手席の居住性に差があることが理解できます。

トランスミッションが大きすぎる問題

DCTの物理的な制約

DCTとは、デュアルクラッチトランスミッション (Dual Clutch Transmission) を指し、VWグループ(VW/アウディ/ポルシェ)における搭載率の高い、有段自動変速機の一種です。ギアが2系統あり、それぞれにクラッチがあることからこの名があります。
機構としては手動変速機(MT)を二枚のクラッチを使い自動化したものとなります。
日本では、デュアルクラッチのほかツインクラッチ、ダブルクラッチと称されています。

ブランドによる呼び方の違い

  • アウディ :Sトロニック
  • PDK:ポルシェ・ドッペル・クップルング
  • VW:DSG

欧州市場以外では、あまり好まれない

北米、アジア圏ではダイレクトなシフト感よりも、スムーズなフィールが好まれるようです。

ギアが2系統あることで、重く狭くなる

DCTの物理的な欠点として、ギアが並列に2系統あることで、ギア(ミッション)の横幅が拡大し、大幅な重量増加を伴います。

トルコンATとの比較

メルセデスに搭載の9速ATですが、トルコンのなめらかなトルク伝達と多段化により、燃費と加速性能向上に貢献しています。
トルクの大きいエンジンに対応(9HP48)する2タイプ。

  • ZF製9HP28:78kg
  • ZF製9HP48:86kg

VWグループ社に搭載するシェフラー製DSGです。ギヤ増やすとミッションの体積増加、重量増加に直結することから、6速と7速に留まっています。
トルクの大きいエンジンに対応するタイプは、93kgもあります。

  • シェフラー製DSG
  • 7速DSG:70kg
  • 6速DSG:93kg

右ハンドルでは、運転席が狭くなる

左ハンドル優先の設計思想

ドライバー側影響を抑えるため、そのしわ寄せは助手席側を圧迫し、居住性が悪化する状況となります。
その結果、左ハンドル車では助手席側が狭くなります。
運転を行うわけではないため、乗車時に左足がやや右側にオフセットされますが、不満が高まるレベルにはならないのかもしれません。

右ハンドルはオマケな設計思想

左ハンドルを基本として設計された関係上、助手席の足元スペースは、運転を考慮したスペース確保が行わていません。ハンドルやペダルを無理やり右に設置したような状況となり、操作性に難がある状況になっています。

  • ギア(ミッションが)が物理的に横に広くなってしまう設計
  • 左ハンドル車優先設計のため、右ハンドル車の居住性が犠牲になっている設計

輸入車メーカーでも右ハンドルの考え方が明確に表れる

輸入車でも右ハンドル車の不自然なドラポジを改善しようとするメーカーとの差が明確に表れています。この30年の間に明確な差が開いてしまったと言えます。

  • 1990:左ハンドルでまず設計し、完全に後つけで右ハンドル車を作るという、オマケ思想
  • 2020:設計段階で、左右の差を少しでも減らそうとする、設計思想

欧州車・右ハンドルの状況

不満のないボルボ

2023年のボルボV40です。運転席足元に対する不満が少ないようですが、センターフロアトンネル、フットレストの位置など、右ハンドルでも全く問題無さそう見えます。

改善傾向のBMW

30、20年前のBMWでは狭い傾向が見られましたが、右ハンドル市場を考慮した設計が実施されています。そのような市場の声が設計に反映されているからか、他の欧州車ほど酷くはありません。
2015年の先代3シリーズは8速ATです。運転席センターフロアトンネルのカーペットの張り出しに注目して下さい。明らかにアウディとは異なります。FR/8AT車でもやれば出来る絵になります。

やや改善傾向のメルセデス

2023年のCクラスは9速ATです。運転席センターフロアトンネルのカーペットを見れば、先代BMWよりも、まだ張り出しているのがわかると思います。ただ、フットレストと膝の位置関係から許容できる方も多いと思われます。

アウディポルシェの左足元が狭い問題:まとめ

運転手のとってのドライビングポジションは、運転に直結するため、気になってしまうと疲れやストレスに直結します。まさに、足元の狭さは致命的とも言える部分です。
試乗の際は、気分も高揚しているため、自分に最適なドライビングポジションできるか、左足元の狭チェックなど、確認しない場合もあり、見逃してしまう部分です。
納車されてしまったら、後戻りはできません。
ネット上の意見を見れば、我慢できる範囲を超え、結果、足元が狭いという原因で愛車を手放してしまう方が多いのです。

短時間の短距離であれば、不自然な姿勢でも気にならないのですが、フットレストのアフターパーツで高さ調整すれば改善するような話ではありません。
膝(ひざ)が外側を向き、足首がアクセル側を向くという姿勢を運転席に座る都度、感じることになります。長距離移動となれば、不自然な大勢を長時間強いられます。
この設計不備に対する不満点を我慢し続けることが妥当とは思いません。

後で後悔しないために

  • その場で納得せず、長時間乗車して耐えられるレベルなのかよく確認して下さい。
  • 特にライバル他車との乗り比べることで、デザインや価格などの表面的な部分以外で見えてくるものが沢山あります。
  • 外観やインテリア、エンジン、装備などで気にいらない部分は、3日で慣れるでしょう。
    しかし、運転席の左足元の狭さについては「我慢できない係数が相当高い」と言えます。

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