アウディのブランド戦略
2008年当時、アウディA4を購入する層は、メルセデスやBMWからの乗換組とすれば、実態として1000万超であった可能性は高いでしょう。
しかし、当時のA4ユーザーが、A4/A6リピーターに繋がらないという意見が多かったようです。もし、新規取り込みユーザーばかりであれば、VWや国産車からの乗換組となり、想定年収はかなり落ち込む可能性が高いです。
A4が売れていない苦戦の状況
2016年のVW排ガス不正問題により、VWやアウディ陣営の評判はかなり悪化したようで販売不振の影響は数字にも表れているようです。
4代目アウディは発売当初こそ、メルセデス、BMWからの乗換組で快調な出足だったものの、5代目になってからは、メルセデス、BMWへの回帰が見られます。
5代目の人気下降の理由は、価格以外にもあるのかもしれません。
VWアルテオンにより共食いの様相
パサートよりも一回り大きいサイズのVWの新しいセダンとしてA r t e o n (アルテオン)が登場しました。
ボディサイズは全長4865mm×全幅1875mm×全高1435mm、ホイールベースは2835mmとなり、A4より一回り大きいです。
エンジンは、最大出力280馬力、最大トルク350Nmを発生する2リッターTSIエンジンを搭載。四輪駆動の4モーションを採用と湿式7速DSGを搭載しています。
自動追尾、安全装備も最新基準です。20インチアルミを装着して、外観のインパクトやパフォーマンスも十分です。個性を求めるユーザーは、ベンツ、BMWでなければ何でも良いのです。今まで、そのブランドにアウディが収まっていたのですが、その魅力は薄れています。その点、アルテオンは、600万を切る価格設定で、A4、A5ユーザーへの訴求力は抜群です。
センターグリルのインパクトなど、グループ内上位の「アウディを食って良い」と言わんばかりの派手さと高級感です。グループ内の住み分けを無視した戦略なのでしょうか。ますます、A4の売れ行きが落ちることは避けられず、アウディVWグループ内での共食いの様相を呈しています。
圧倒的なボルボ人気
同じ欧州車のFFや4WDとして、カーオブザイヤーにも輝く人気ぶりです。
5代目A4は、2016-2017 日本カー・オブ・ザ・イヤー」インポートオブ・ザ・イヤーを受賞しています。最近のボルボ好調ぶりを見れば、A4の受賞効果が、全く販売面に現れていないようです。
アウディ不人気から脱出する方法とは
昨今のボルボ人気に集約されていると言えます。
実際、年収1400万の方でなく、どの年収層がメインなのか、どの車から乗り換えているのか、なぜリピーターに繋がらないのか、マーケケティング・広報戦略の原点でもあります。
B8型A4がなぜ売れたのか?成功車の後追いを止めて、B8型以前のアウディに原点回帰し、戦略を練り直すことが販売不振から脱出する方法と思います。
アウディに乗る人の年収と年齢のまとめ
販売車種の中心がA4からA3やA1にシフトしている傾向です。平均年収は、1千万超からA3価格の1.5~2倍程度にシフトしていると予想され、中心価格帯は700~900万ではないでしょうか。年齢層は40代が中心となります。
乗る人の一般的な年収イメージは、上記の通りですが、計画的な貯蓄と購入・支払い・維持費計画があれば、年収は関係ないという「まとめ」になります。