アウディはダサイのか
ネット上の「ダサイ」の意見をまとめてみます。
- メルセデス、BMWの2大ブランドを期待した方が見て、残念感が漂う。
- エンブレムが、オリンピックのマークみたい。
- 同じ価格なら、メルセデス、BMWの方が良くない?
女性に人気の車ランキングなどで、アウディが不自然に最上位となっているランキングを見かけるケースも多いです。このあたり、過剰マーケティングの効果が裏目に出ているのではないでしょうか。
ブランドで勝負せず、車の価格と中身で勝負すべき
これも全て、メルセデスやBMWと肩を並べる、並んでいるという、過剰な演出がもたらした残念感が不人気に結びつき、価格が高いや「ダサイ」などの意見に直結していると考えられます。ボルボなどのように一歩引いて中身と価格で勝負することが、ダザイ感からの脱却に繋がると思います。
マツダに似ているアウディの状況
アウディA4(B8型)同様に、マツダ初代CX-5も売れた後に「プレミアム化」を進めた結果、2016年以降は、株価が低迷しました。これは、一時的な成功体験が、継続的な成功に結び付かないアウディの生き写しのような実態です。現在のマツダですが「ブランド力向上」のために以下の戦略を推進中です。
- プレミアムブランド戦略(BMWやアウディをイメージしたもの)をベースとしたラージ戦略
- 広告費はトヨタの1/3という会社規模に見合わない莫大な宣伝広告費による広告投入
- 店舗のレクサス化を推進(黒塗り店舗改装)
- 車種名の数字化(マツダ2,3,6など、明らかに欧州車のマネ)
- 値引き抑制、高価格化(中古車の価格低下として、従来のマツダ地獄回避)
- 全車デザインコンセプトの共通化(金太郎飴化、欧州車ブランディングのマネ)
- 2%のユーザーに売れれば良いとするニッチ戦略(売れない事の言い訳)
アウディの関係者、アウディユーザーにとっては、現在のマツダは、どのように映っているのでしょうか。アウディと同じようなプレミアム化を数年遅れで実施しました。
3.3Lの大排気量化が中心となるラージ戦略、電動化の出遅れなど、疑問が残る実態です。
アウディ人気ない理由のまとめ
アウディは、メルセデスやBMWと肩を並べるブランド戦略を即刻止めて、ボルボやプジョーのような隙間ユーザーをターゲットする戦略に切り替えるべきなのです。本来、VWの兄弟車として、せいぜい50万アップのコストを載せただけの1980~1990年の価格設定に戻るべきなのです。
A4(B8型)の販売は成功を収めました。しかし、日本市場におけるブランド価格設定は、一世代で完全に消費し尽くしたのです。日本人ユーザーは、アウディに対して、2000年以前のブランドイメージ(メルセデス、BMWには及ばない)に回帰しています。日本向けのブランド戦略は、真のブランド力があってこそ成り立つものです。日本におけるレクサスが未だに販売低迷に喘いでいる状況を見れば、単純なCM攻勢や日本的おもてなしによって確立出来るほど単純なものではありません。現時点、アウディユーザーがリピーターに繋がらない結果、上位グレードも売れず販売力の低下を招き、ディーラーの撤退という負のスパイラルに陥っているようです。ブランド力が2大高級車メーカーに追いついていない身分不相応の状況を素直に認め、ブランド力に合った価格設定がベストであると思います。
アウディファンの声を真摯に傾け、リピーターに繋がらない事実を冷静に受け止め、ブランディングを再構築することが日本市場で最優先に行うべき事項であると思います。
- グレード名を筆頭にライバルを追いつき追い越せの見栄っ張り戦略が裏目に
- 価格だけは、ライバル並みのブランド力が追い付いていない上辺だけプレミアム戦略
- FFベース4WDに流れたユーザーもFRに回帰する。